Bウイルス病とは

(2019年11月26日改訂) 1933 年にサルを取り扱う研究者がサルに咬まれ、脳脊髄炎を発症して死亡した。神経組織よりウイルスが分離され、患者の名前にちなみ、Bウイルスと命名された。正式名称はMacacine alphaherpesvirus 1[旧Cercopithecine herpesvirus 1(CHV‐1)]であるが、Bウイルス、ヘルペスB 、Herpes simiae、Herpesvirus simiaeとも呼ばれる。Bウイルスはニホンザルなどのマカク属サルを自然宿主とし、この宿主では単純疱疹類似の疾患を引き起こし、致死的感染は例外的である。しかし、ヒトがBウイルスに感染すると、重い中枢神経感染症性疾患(Bウイルス病)を発症する。ニホンザルを含む霊長類等との接触する機会の多い者にとって、注意すべき感染症である。

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HIV/AIDS 2022年

(IASR Vol. 44 p151-153: 2023年10月号) (2023年10月27日黄色部分訂正)
 

わが国は, 1984年9月にエイズ発生動向調査を開始し, 1989年2月~1999年3月はエイズ予防法, 1999年4月からは感染症法のもとに施行してきた。診断した医師には全数届出が義務付けられている(届出基準はhttps://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-07.html)。本特集の統計は, 厚生労働省エイズ動向委員会: 令和4(2022)年エイズ発生動向年報に基づいている(同年報は厚生労働省健康局結核感染症課より公表されている;https://api-net.jfap.or.jp/status/japan/nenpo.html)。

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