野兎病とは

 野兎病(tularemia)は野兎病菌(Francisella tularensis )による急性熱性疾患で、代表的な動物由来感染症の一つである。自然界において本菌はマダニ類などの吸血性節足動物を介して、主にノウサギや齧歯類などの 野生動物の間で維持されており、これらの感染動物から直接あるいは間接的にヒトが感染する。近年、わが国において野兎病は非常に稀な感染症であるが、本菌 は今日でも国内の野生動物間で維持されていると考えられること、また、ヒトが海外の発生地で感染したり、本菌が生物テロに使用される可能性のある病原体と してリストアップされるなど、留意すべき感染症の一つである。

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集計期間
(発行日)
速報
2002年
第31号
平成14年7月29日〜8月4日 米国のプレーリードッグ輸出施設における野兎病のアウトブレイク

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan