発生動向総覧
〈第26週コメント〉 7月4日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 435例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢1例
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菌種:S. sonnei (D群)_感染地域:国内(都道府県不明)
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腸管出血性大腸菌感染症101例(有症者61例、うちHUS 1例) |
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感染地域:国内96例、韓国4例、台湾1例 国内の多い感染地域:広島県13例、埼玉県8例、福岡県7例、大阪府6例*、愛知県5例、山口県5例**、岡山県4例、宮城県3例、石川県3例、三重県3例、京都府3例、熊本県3例、栃木県2例、神奈川県2例、長野県2例、滋賀県2例、兵庫県2例、鹿児島県2例 * 第22週に報告のあった保育所における食中毒関連(O26 VT1)を含む ** 福祉施設に関連した集団感染例(O157 VT1・VT2)を含む 年齢群:0歳(4例)、1歳(3例)、2歳(6例)、3歳(3例)、4歳(4例)、5歳(4例)、6歳(1例)、7歳(3例)、9歳(2例)、10代(11例)、20代(19例)、30代(14例)、40代(6例)、50代(5例)、60代(5例)、70代(4例)、80代(5例)、90代(2例) 血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(28例)、O26 VT1(25例)、O157 VT2(14例)、O157 VT不明(7例)、O91 VT1(3例)、O121 VT2(3例)、O157 VT1(3例)、O111 VT1・VT2(2例)、O145 VT1(2例)、O1 VT2(1例)、O74 VT2(1例)、O103 VT1(1例)、O111 VT1(1例)、O145 VT2(1例)、その他・不明(9例) 累積報告数:914例(有症者556例、うちHUS 20例.死亡2例)
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腸チフス1例(感染地域:神奈川県)
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4類感染症: |
E型肝炎1例(感染地域:愛媛県_感染源:猪肉) チクングニア熱1例(感染地域:パプアニューギニア) つつが虫病5例(感染地域:新潟県3例、秋田県1例、福島県1例) デング熱4例(感染地域:インドネシア2例、インド1例、バングラデシュ1例) 日本紅斑熱5例(感染地域:広島県2例、熊本県2例、三重県1例)
マラリア3例
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熱帯熱2例_感染地域:ギニア1例、ナイジェリア1例 三日熱1例_感染地域:パキスタン
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レジオネラ症29例〔肺炎型28例(うち1例死亡)、ポンティアック型1例〕
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感染地域:宮城県2例、群馬県2例、埼玉県2例、千葉県2例、岐阜県2例、愛知県2例、神奈川県1例、長野県1例(温泉)、静岡県1例、三重県1例、滋賀県1例、島根県1例(温泉)、岡山県1例、高知県1例、福岡県1例、熊本県1例(温泉)、宮崎県1例、国内(都道府県不明)6例 年齢群:40代(2例)、50代(7例)、60代(8例)、70代(6例)、80代(5例)、90代(1例)
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5類感染症: |
アメーバ赤痢14例〔腸管アメーバ症9例(うち1例死亡)、腸管外アメーバ症4例、腸管及び腸管外アメーバ症1例〕 |
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感染地域:東京都2例、京都府2例、福岡県2例、群馬県1例、千葉県1例、神奈川県1例、熊本県1例、国内(都道府県不明)3例、タイ/中国1例 感染経路:性的接触5例(異性間2例、同性間2例、異性/同性間1例)、経口感染3例、不明6例
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ウイルス性肝炎4例 |
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B型3例_感染経路:性的接触2例(異性間1例、同性間1例)、不明1例 サイトメガロウイルス1例_感染経路:不明
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急性脳炎3例 |
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病原体不明3例_年齢群:0歳(1例)、1歳(1例)、70代(1例)
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クロイツフェルト・ヤコブ病4例 |
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孤発性プリオン病古典型3例
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劇症型溶血性レンサ球菌感染症6例 |
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年齢群:40代(1例)、60代(1例)、70代(3例)、80代(1例)
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後天性免疫不全症候群21例(AIDS 7例、無症候12例、その他2例) |
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感染地域:国内14例、タイ1例、国内・国外不明6例 感染経路:性的接触18例(異性間4例、同性間14例)、性的接触(異性間)/静注薬物使用1例、不明2例
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梅毒10例(早期顕症I期1例、早期顕症II期1例、晩期顕症2例、無症候6例)
破傷風2例
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年齢群:70代(1例)、80代(1例)
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風しん44例(検査診断例31例、臨床診断例13例)
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感染地域:大阪府10例、東京都9例、兵庫県8例、埼玉県3例、千葉県2例、神奈川県2例、沖縄県2例、山形県1例、国内(都道府県不明)7例 年齢群:0歳(2例)、1歳(1例)、5~9歳(1例)、10~14歳(2例)、15~19歳(7例)、20~24歳(5例)、25~29歳(5例)、30~34歳(7例)、35~39歳(7例)、40代(7例) 累積報告数:492例(検査診断例364例、臨床診断例128例)
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麻しん4例〔麻しん(検査診断例1例)、修飾麻しん(検査診断例3例)〕
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感染地域:神奈川県1例、福井県1例、兵庫県1例、国内(都道府県不明)1例 年齢群:1歳(1例)、15~19歳(1例)、20~24歳(2例) 累積報告数:169例〔麻しん(検査診断例93例、臨床診断例41例)、修飾麻しん(検査診断例35例)〕 遺伝子型別累積報告数(遺伝子型が同定・報告された症例のみ):55例 D4:5例_感染地域:千葉県1例、東京都1例、東京都/ベトナム1例、大阪府/英国1例、パキスタン1例 D8:37例_感染地域:愛知県19例、千葉県5例、岐阜県3例、山梨県2例、都道府県不明6例、タイ1例、タイ/カンボジア1例 D9:8例_感染地域:岡山県4例、栃木県1例、千葉県1例、東京都1例、フィリピン1例 H1:5例_感染地域:福島県4例、台湾1例
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(補)2012年第25週までに診断されたものの報告遅れとして、細菌性赤痢1例〔菌種:S. sonnei(D群)_感染地域:インドネシア〕、E型肝炎3例(感染地域:静岡県2例_感染源:猪肉1例、不明1例、感染地域:北海道1例_感染源:豚レバー)、日本紅斑熱1例(感染地域:島根県)、ボツリヌス症1例(病型不明_感染地域:熊本県)、マラリア1例(原虫種不明_感染地域:ナイジェリア)、急性脳炎2例〔病原体不明2例_年齢群:1歳(1例)、40代(1例)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例〔40代(1例)、60代(1例)〕、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例(遺伝子型:不明_菌検出検体:便)などの報告があった。
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◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ: 定点当たり報告数は増加した。都道府県別では沖縄県(7.88)、鹿児島県(1.65)、愛媛県(0.44)、宮崎県(0.36)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は348例と2週連続で増加した。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約81%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では佐賀県(1.22)、石川県(1.10)、北海道(1.07)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は2週連続で減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別では山梨県(4.04)、山形県(4.00)、大分県(3.75)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第22週以降減少が続いているが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では山形県(13.7)、宮城県(11.4)、大分県(8.3)が多い。水痘の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では山形県(2.57)、福島県(1.83)、長野県(1.78)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第19週以降増加が続いている。都道府県別では青森県(4.29)、新潟県(4.05)、福井県(3.73)が多い。;伝染性紅斑の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では山形県(1.20)、鳥取県(0.79)、高知県(0.77)が多い。百日咳の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では高知県(0.37)、岩手県(0.25)、大分県(0.17)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第19週以降増加が続いている。都道府県別では宮崎県(7.92)、群馬県(7.28)、三重県(5.96)、山口県(5.38)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では岩手県(1.38)、福岡県(0.98)、鹿児島県(0.95)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では沖縄県(3.00)、青森県(2.50)、群馬県(2.50)、埼玉県(2.11)が多い。 |