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小児を対象とした血清疫学調査は検体採取に困難も多く, 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に関する小児抗体保有状況の報告は少ない。小学4年生を対象に生活習慣病予防健診(以下, 健診)が毎年行われている香川県市町のご協力のもと, 2020~2023年度までの4年間, 抗SARS-CoV-2抗体保有状況の変化をSARS-CoV-2感染診断歴(以下, 診断歴), 新型コロナワクチン接種歴(以下, 接種歴)とともに継続的に追跡してきた。今回, 本誌2023年12月号(IASR 44: 208-210, 2023)に報告した2022年度までの結果に続き, 2023年度結果を追加報として報告する。
COIVD-19は、2023年5月8日に感染症法上の位置付けが5類感染症へ変更されましたが、2024年9月においても免疫不全者におけるCOVID-19の臨床対応においては大きな困難を伴い、何らかの「指針」が強く求められている状況です。しかし、参考となる研究的事実が限られているため、未だに関連学会等から免疫不全者のCOVID-19に特化した指針やガイドラインは発表されていません。そこで、AMED 新興・再興感染症に対する革新的医薬品等開発推進研究事業の研究班(長期ウイルス排出COVID-19患者の臨床的・ウイルス学的・免疫学的特徴解明と臨床対応指針案の作成、研究代表者 鈴木忠樹)では、研究で得られた知見とともに2024年5月までのエビデンスを整理し、研究班には所属していない外部専門家の査読を経て「免疫不全者におけるCOVID-19の臨床対応指針案」として取りまとめました。
この文書が、各医療機関で奮闘されている先生方の役に立つ情報となることを願っています。また、この文書の公開により、免疫不全者のCOVID-19に関する課題が関係者に広く認知され、関連する学会等において免疫不全者におけるCOVID-19の臨床対応について建設的な議論が進むことを期待しております。
詳細は添付のPDFファイルを御覧ください。
研究代表者 鈴木忠樹(国立感染症研究所 感染病理部)
令和6年9月20日
国立感染症研究所
2024年9月13日時点
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概要
検出状況について
科学的知見について
各国、各機関による評価
関連項目
参考文献
注意事項
迅速な情報共有を目的とした資料であり、内容や見解は情勢の変化によって変わる可能性がある。
2024年8月21日
厚生労働省
国立感染症研究所
【背景・目的】
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染による新型コロナウイルス感染症(COVID-19) は、2023年5月8日に感染症法上の位置付けが5類感染症へ変更後も流行が継続しており、その疾病負荷は現在においても決して小さくはない感染症である。疾病の発生動向を正確に把握することは公衆衛生対策立案のため必須であるが、定点報告疾病となったことから、発生動向の全体像を捉えるために、様々な手法を用いた調査が実施されてきている。その1つの手法として感染症法に基づく積極的疫学調査として検査用検体の残余血液を用いた血清疫学調査が実施されてきた。この血清疫学調査は、検査用検体の収集方法が異なる複数の調査を組み合わせて実施されてきたが、令和5年7月以降に実施した「民間検査機関での検査用検体の残余血液を用いた新型コロナウイルスの抗体保有割合実態調査」にて、6ヶ月齢 –11ヶ月齢の小児の抗S抗体保有割合が1–4歳の小児に比べて高い傾向が指摘され、母体からの移行抗体が6ヶ月齢を超えて長期に渡る可能性が示唆されていた。したがって、小児において感染もしくはワクチン接種で誘導された抗体を保有する者の割合を正しく推定するためには、移行抗体の残存期間を詳細に検討する必要性がある。他の病原体に対する血清抗体の研究では、血清抗体の主要アイソタイプであり母体から積極的に移行することが知られているIgG 抗体と母体からの積極的な移行メカニズムを有さないIgA 抗体の2 種類のアイソタイプの抗体を測定し、母体からの移行抗体の影響を推定することが可能であるこ とが報告されている。そこで、本調査では、1歳半未満の小児を対象に、各月齢区分の抗体保有割合を抗体アイソタイプ毎に算出することにより、移行抗体の残存が影響する月齢区分を特定し、小児における感染もしくはワクチン接種で誘導された抗体保有割合を推定することを試みた。
続きを読む:小児における検査用検体の残余血液を用いた新型コロナウイルスの抗体保有状況実態調査報告
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因ウイルスである重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)は, コロナウイルス科ベータコロナウイルス属に分類され, 約30,000塩基からなる1本鎖・プラス鎖RNAゲノムを持つ。
国立感染症研究所
2024年2月16日時点
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背景
検出状況について
科学的知見について
各国、各機関による評価
関連項目
参考文献
注意事項
迅速な情報共有を目的とした資料であり、内容や見解は情勢の変化によって変わる可能性がある。
小児血清疫学調査は検体採取に困難も多く, 国内のみならず国外においても新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に関する小児抗体保有状況の報告は少ない。今回, 小学4年生対象の生活習慣病予防健診(以下, 健診)が毎年行われている香川県市町のご協力のもと, 2020年度から3年間, 同一地域においてSARS-CoV-2感染診断歴(以下, 診断歴), 新型コロナワクチン(以下, ワクチン)接種歴等とともに抗SARS-CoV-2抗体保有状況の変化を追跡し, 小児における感染拡大状況, 感染およびワクチン接種による抗体獲得状況を検討した。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は2023年5月8日から感染症法上の2類相当全数報告疾患から5類定点報告疾患に変更され, 感染症発生動向調査上は流行のトレンドとレベルの把握が中心となった。沖縄県では2023年4月後半から定点医療機関当たり報告数の増加がみられ, 5月には10人を超え, 第26週(6月26日~7月2日)には48.39人に達した。一方, 同週の日本全体の定点当たり報告数では7.24人と, 大きな隔たりがあり, 沖縄県は定点化変更後, 最も早くCOVID-19の大きな流行を認めた自治体であった。県内医療施設ではひっ迫状況を来しており, その背景情報の収集解析は保健行政・医療機関がCOVID-19対策を構築するうえで重要と考えられた。なお本報告は2023年7月末時点の情報に基づく。
国立感染症研究所
2023年11月16日時点
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背景
検出状況
科学的知見
各国、各機関による評価
参考文献
注意事項
迅速な情報共有を目的とした資料であり、内容や見解は情勢の変化によって変わる可能性がある。