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国立感染症研究所
(掲載日:2021年6月8日)

2021年2月14日にファイザー製の新型コロナワクチンが製造販売承認され、2月17日から医療従事者等に、4月12日から高齢者等に予防接種法に基づく臨時接種が始まりました(図1)。5月21日には、モデルナ製及びアストラゼネカ製の新型コロナワクチンが製造販売承認され、モデルナ製のワクチンは5月24日から東京と大阪の自衛隊大規模接種センターで、高齢者等を対象に臨時接種が行われています。 接種回数は医療従事者等:8,254,680回(6月4日現在)、高齢者等:9,000,000回(6月6日現在)であることが首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/vaccine.html)に紹介されています。医療従事者等ならびに高齢者等の被接種者数を厚生労働省、首相官邸ホームページから引用して作図しました(図1)。

現在、国内外では変異株の感染拡大が継続していますが、ワクチン接種率の増加に伴い、新型コロナウイルス感染症( 以下、COVID-19 ) の発生動向に変化が見られ始めている国もあります。そこで、第 3 報として、新型コロナワクチンに関する最近のトピックスについて概要をまとめました。

図1 回数別・製造販売企業別医療従事者、高齢者等の接種状況(首相官邸、厚生労働省ホームページ公表数値より作図)

【本項の内容】
  • 海外のワクチン接種の進捗と感染状況の推移
  • 感染・伝播性や抗原性の変化が懸念される変異株(VOC)に対するワクチン有効性について
  • 新型コロナワクチン既接種者におけるSARS-CoV-2感染について
  • 妊婦、小児を対象とした接種について
  • 現在、海外で実施されている新型コロナワクチンの臨床試験について

新型コロナワクチンについて(2021年6月6日現在)
※6月16日 表2の一部(赤字部分)を修正しました

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