新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連情報

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感染研市民セミナー 「最近のヒト・動物インフルエンザの流行状況」

  感染研市民セミナー(第49回) 「くらしに役立つ病気の知識」  最近のヒト・動物インフルエンザの流行状況   国立感染症研究所(村山庁舎)では、毎日を健康に明るく過ごすための情報を、分かりやすく提供する市民公開セミナー「くらしに役立つ病気の知識」をシリーズ...

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IASR最新号 特集記事

IASR 457(3), 2024【特集】メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症 1999年4月~2022年12月

  メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症 1999年4月~2022年12月 (IASR Vol. 45 p33-34: 2024年3月号) (2024年3月27日黄色部分加筆、横線部分削除)   黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は, ヒトや動物の皮膚, 粘膜...

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【業務の概要】

実地疫学センターは実地疫学の人材育成を基盤として、地方自治体や国内あるいは国際的な感染症等の健康危機事例を早期に探知し、迅速かつ適切にリスクを評価し、短期及び長期予防策の検討を行い、関係機関と連携しながら対応や対策に関する提言等の還元を行う体制の構築するものとする。実地疫学研究センターは、次に掲げる業務を行う。

  1. 保健行政機関の感染症等の健康危機管理を支援するために、実地疫学を実践する。
  2. 疫学の知識・手法を用いて、国内外の感染症等の健康危機に関する情報収集・分析・リスク評価(public health intelligence)、対応方法の検討を行う。
  3. 健康危機管理を担う人材を、実地疫学専門家養成コース(Field Epidemiology Training Program: FETP)において、以下の活動に関するon the job trainingを通じて、育成する。
    • 感染症サーベイランスの強化によるアウトブレイクの早期探知
    • 感染症アウトブレイク調査
    • アウトブレイクの早期探知、調査に基づいた公衆衛生活動への標準化
    • 感染症サーベイランスの評価と改善、及び活用
    • 感染症等の健康危機管理事例のリスク評価と対応
    • 自治体からの要望の多い事項に関する技術的サポート
    • 疫学研究
    • 再発防止に寄与する情報還元
    • 国内外のFETPネットワークの構築と維持
  4. 感染症対策のための計画立案、情報還元・発信をおこなう

【室の構成】

実地疫学研究センターは下記の三室で構成され、各室の所掌業務は以下の通りである。

第一室:実地疫学研修室

実地疫学研修の標準化・高度化、実施

第二室:実地疫学分析室

情報の分析とステークホルダー&市民向けの情報提供や効果的・迅速な対策、対応及び再発防止に寄与する情報に関する発信や還元

第三室:国際派遣室

各国プログラムとの連携、海外をフィールドとした活動(新興感染症、VPD等)

 

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令和元年度まで国立感染症研究所感染症疫学センターが担っていた業務には、疫学調査研究、ワクチンの効果及び副反応に関する調査研究、検査技術研修、並びに感染症サーベイランスなどがあるが、東京オリンピック・パラリンピックや大阪・関西万博などによる感染症発生の危機の可能性を控え、感染症疫学センターの業務が多岐に亘っており、一つのセンターでは十分な役割を果たすことが困難となってきていた。

このような状況の中、感染症疫学センターの危機対応関連部門、病原診断部門、講習部門を分離し、新たに感染症の危機管理部門を担う組織として令和2年4月に感染症危機管理研究センターが設置された。また新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延を踏まえ、令和3年4月に大幅に機能と人員を拡大し、危機対応演習・訓練の実施支援・プログラム開発、緊急時検査体制の構築・対応支援等の機能強化が行われた。

感染症危機管理研究センターは、次に掲げる業務を行っている。

一 感染症その他の特定疾病の危機管理に関し、情報の収集及び分析、訓練並びに広報並びにこれらに必要な科学的調査及び研究並びにこれらに関する講習の実施。

二 感染症の判別のための検査並びにこれらに必要な科学的調査及び研究(これらに関するレファレンス業務を含む。)並びにこれらに関する講習の実施。

感染症危機管理研究センターは八室からなり、各室の所管は以下の通りである。

第一室(企画管理室)

研究、研修の企画及び調整並びにセンター長を補佐し、センターの事務処理に関すること。

第二室(緊急時対応室)

感染症その他の特定疾病の危機管理に関する調査及び研究並びに関係行政機関への連絡調整に関すること。

第三室(クライシスコミュニケーション室)

感染症その他の特定疾病の危機管理に関する情報の提供に関すること。

第四室(病原体診断室)

未同定の病原体材料の検査、他部の所管に属さない病原体のレファレンス業務及び病原体検出技術の開発研究に関すること。

第五室(演習・訓練企画支援室)

危機対応演習・訓練の実地支援、プログラムの開発に関すること。

第六室(細菌研修室)

細菌性疾患に関する検査情報の収集、解析及び提供並びに検査技術の開発研究並びに地方感染症情報センター及び地方衛生研究所における検査技術の向上及び標準化の支援に関すること。

第七室(ウイルス研修室)

ウイルス性疾患に関する検査情報の収集、解析及び提供並びに検査技術の開発研究並びに地方感染症情報センター及び地方衛生研究所における検査技術の向上及び標準化の支援に関すること。

第八室(危機対応検査準備室)

緊急時における検査体制の向上及び地方衛生研究所等への支援に関すること。

 
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2016年 4 月に国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議にて、我が国において薬剤耐性対策を推進するにあたって、今後 5 年間で実施すべき事項をまとめた「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」が策定され、2017年 4 月に国立感染症研究所に薬剤耐性に関する包括的なシンクタンク機能を担う組織として薬剤耐性研究センターが設置された。

薬剤耐性研究センターでは国内外の実態調査や、耐性メカニズム研究、市場で流通している抗生物質の品質検査、薬剤耐性対策に資する新技術開発、病院の感染症対策支援、薬剤耐性に関してのシンクタンク機能が求められている。

薬剤耐性研究センターは八室からなり、各室の所管は以下の通りである。

第一室(抗生物質・分子疫学研究室)

 

薬剤耐性菌の薬剤耐性に関する研究、分子疫学調査、これらに関連するレファレンス業務を所管する。また、抗生物質並びにその製剤の生物学的検査およびこれら医薬品の検査に必要な標準品の製造、必要な科学的調査・研究を所管している。

第二室(院内感染・統計研究室)

薬剤耐性菌に起因する感染症および医療関連感染症の調査研究、これらの関連するレファレンス業務を行う。JANIS 事務局として院内感染の発生状況や薬剤耐性菌に関するデータの集計、解析、公開の実務を担当している。

第三室(ワンヘルス研究室)

薬剤耐性病原体の総合的な調査研究を所管する。医療分野のみならず、食品、環境など幅広い分野でワンヘルス(One health)アプローチを通して調査研究を行っている。

第四室(疫学研究室)

薬剤耐性菌による感染症の流行・集団発生時の疫学調査および感染症流行の制御に関する研究を担当している。

第五室(市中感染症研究室)

らい菌その他の抗酸菌に起因する薬剤耐性感染症、市中薬剤耐性感染症の調査研究を行い、これに関わるレファレンス業務を担当している。

第六室(寄生虫・媒介動物研究室)

寄生虫、媒介動物に係る薬剤耐性研究を行っている。

第七室(ゲノム疫学研究室)

薬剤耐性病原体の分子疫学的調査研究並びにこれに関連するレファレンス業務を担当している。

第八室(薬剤耐性真菌研究室)

真菌に起因する薬剤耐性感染症に係る調査研究を行っている。

 

薬剤耐性研究センターのコンテンツ

ハンセン病研究センターでは、感染制御部を設置し、ハンセン病・結核・非結核性抗酸菌症の検査・診断・治療・予防・疫学・フィールドワークなどについて、基礎から臨床に亘って国内外の研究者と連携し研究を推進している。さらに、ハンセン病の診断・治療効果判定などのための行政検査サービスも実施し、同時に抗酸菌感染症流行地であるアジア諸国の若手医師や研究者を対象とした研修等も行っている。感染制御部には、以下の 8 室が設置されている。

第一室(分子細菌室)

抗酸菌の微生物学に関する調査研究;特に抗酸菌により発症する疾病の診断法及びワクチン開発の研究を行っている。

第二室(病態生理室)

抗酸菌の物質代謝・殺菌機構・治療薬開発・末梢神経障害誘導機構に関する調査研究;特に抗酸菌とマクロファージの相互作用の解析を行っている。

第三室(分子薬理室)

抗酸菌の分子生物学的調査研究;特に抗酸菌の薬剤耐性機構の分子機構の解析と分子疫学的研究を行っている。

第四室(病態治療室)

抗酸菌に起因する疾病の病態解明及び予防・診断・治療方法に関する調査研究;特に抗酸菌感染症に関する微生物学的及び免疫学的研究を行っている。

第五室(発病予防室)

抗酸菌の生体内感染機構及び抗酸菌感染症の発症機構に関する調査研究;特に抗酸菌と宿主の相互作用に関する分子生物学的及び動物実験学的研究を行っている。

第六室(病態制御室)

抗酸菌の慢性持続感染に関する調査研究;特に抗酸菌の潜伏・再燃・慢性化機構に関する病原体因子と宿主因子の解析及び病変増悪因子の解析を行っている。第七室(分子疫学室)

第七室(分子疫学室)

抗酸菌感染症の臨床細菌学的及び社会医学的要因に関する調査研究;特に抗酸菌感染症の疫学的調査研究を行っている。

第八室(感染診断室)

抗酸菌感染症の病理学的調査研究;特に抗酸菌に対する免疫応答機構の解明及び診断法と治療法に関する病理学的研究を行っている。

 

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国立感染症研究所の図書室は総務部総務課の事務として置かれ、感染症を中心としたウイルス学、細菌学、寄生虫学、病理学、免疫学、疫学等に関する資料の収集・保存及び、感染研発行の国際学術雑誌 JJID(Japanese Journal of Infectious Diseases)の編集等を行っています。

JJIDは国内外を問わず感染症に関する論文の投稿誌であり、 投稿規定や掲載論文はJJIDホームページからも利用することができます。

 蔵書検索

CiNii Books (国立情報学研究所)より所蔵資料を確認することができます。

≫  CiNii Books 所蔵図書館表示

  戸山庁舎図書室 → 厚生労働省 国立感染症研究所

  村山庁舎図書室 → 厚生労働省 国立感染症研究所 村山庁舎

※感染研所属の方は、所内のNIID-NET接続端末から所内専用図書室ホームページをご利用ください。

 利用案内

感染症関連の資料で国内において、感染研のみにて所蔵している資料等は、下記によりご利用できます。

≫ ご利用方法

  1. 上記蔵書検索にて所蔵を確認してください。
  2. 所属する大学や機関の図書館、またはお近くの公共図書館を通してお申込みください。
  3. お申込みは、①②を下記E-mailあてにご連絡ください。

  ①利用希望者のお名前、所属機関と部署名

  ②資料名、著者名、論題、巻号、頁、出版年、(出版社)

≫ 図書室へのご来室について

感染研図書室は警備上の関係から、原則として直接来室することはできません。

 お問合せ先

所蔵資料のご利用等についてのお問合せは下記へお願いします。

≫ 総務部総務課図書室

  E-mail: tosho@nih.go.jp

※感染研で行っている調査研究や業務の内容については、感染研お問合せ窓口へお願いします。

インフルエンザを含む急性呼吸器感染症を引き起こすウイルスの性状解析や病態発現機構に関する基礎研究、予防治療法の研究並びにサーベイランス、感染診断法の確立などを行っている。また、インフルエンザワクチン製造株の開発、細胞培養インフルエンザワクチンならびに経鼻ワクチンの実用化研究を行っている。さらに、WHOインフルエンザ協力センター、ナショナルインフルエンザセンター、H5レファレンス研究室、重要品質規制研究室としての指定をWHOより受けている。

第一室(インフルエンザウイルス株サーベイランス室)

ナショナルインフルエンザセンターとして季節性インフルエンザウイルスサーベイランス(抗原性解析及び遺伝子解析)及び抗ウイルス薬耐性株サーベイランスに関する研究、ワクチン候補株の検索を実施。WHOインフルエンザ協力センターとして諸外国の流行株の収集と解析、情報収集と発信などの国際協力を行っている。

第二室(急性呼吸感染症ウイルス・サイトカイン研究室)

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、中東呼吸器症候群(MERS)やRSウイルス感染症などの急性ウイルス性呼吸器感染症(インフルエンザを除く)の病因と診断・予防・治療に関する研究を行っている。またサイトカイン製剤の品質管理とそれに関連した研究を行っている。

第三室 (インフルエンザワクチン株開発室)

鶏卵培養法による新型及び季節性インフルエンザワクチン製造株の開発に関する以下の研究を行っている。

・新型インフルエンザワクチン製造株の開発、その抗原性及び安全性評価。

・プレパンデミックワクチン製造株の開発とその評価。

・季節性インフルエンザワクチン製造株の作製と性状解析。 

第四室(細胞培養ワクチン開発室)

細胞培養インフルエンザワクチンの実用化に向けた以下の応用研究を行っている。

・ワクチン製造用ウイルス株の開発、及びその評価。

・細胞培養ワクチンの抗原性、免疫原性の評価に関する研究。

第五室(経鼻粘膜ワクチン開発室)

経粘膜インフルエンザワクチンの実用化に向けた安全性、有効性および品質管理に関する基礎ならびに臨床研究を行っている。また動物実験を通してワクチンの有効性や安全性の評価系の構築も行っている。

平成11年 4 月に施行された感染症法では、サーベイランスシステムの強化が示されている。同法に基づいた基本指針の中には患者発生状況サーベイランスと同様に病原体に関する情報の収集、分析及び提供と公開も必要であるとされている。その中には国立感染症研究所に中央感染症情報センターを、地方感染症情報センターを各都道府県等域内に1ヵ所設置することが述べられている。

感染症情報センター (IDSC) は、 平成9年度に感染症疫学部が発展解消され新たに国立感染症研究所内に設立された。その後、平成25年に感染症疫学センターに改称された。令和2年の組織再編により、感染症疫学センターは、センターの企画管理を担当する3つの室(企画管理グループ)、サーベイランスを担当する4つの室(サーベイランスグループ)、予防接種を担当する4つの室(予防接種グループ)、疫学研究を担当する3つの室(疫学研究グループ)からなる14室体制となった。

企画管理グループ

企画管理グループは、感染症疫学センターが行う業務、研究、研修の企画、調整に関すること、またサーベイランスに関する情報システムの開発とオープンデータ化、データシェアリングに関する業務と研究を行う。

企画管理室(第一室)

企画管理室では、感染症疫学センターが行う業務、研究、研修の企画、調整に関する業務、研究を行う。

システム開発室(第二室)

システム開発室では、サーベイランスを目的とする情報システムの開発と維持に関する業務、研究を行う。

オープンデータ推進室(第三室)

オープンデータ推進室では、サーベイランスで収集された情報の公開と二次利用(データシェアリング)の促進に関する業務、研究を行う。

サーベイランスグループ

サーベイランスグループは、国のサーベイランス事業の中で中央感染症情報センターとして位置づけられ、地方感染症情報センター並びに都道府県等の協力を得て、感染症法に規定された 1-5 類感染症を中心にしたサーベイランスを行っている。感染症サーベイランスに関連するものとして、感染症情報 (患者情報、病原体情報、血清疫学情報) の収集と分析・提供、感染症対策に関する立案と技術支援、及びこれらをより有効に実施するための研究を行っている。これらの感染症情報及び研究内容等の交換は国内のみではなく、海外関係機関とも積極的に行っている。また新型コロナウイルス感染症の流行に対応するために、新規サーベイランスの構築と分析に関する業務と研究を行っている。

情報分析室(第四室)

情報分析室では、感染症発生動向調査、積極的疫学調査を含む国内の感染症疫学データの収集、解析及び評価並びに海外の感染症情報機関との情報交換に関する業務、研究を行う。

情報還元室(第五室)

情報還元室では、感染症発生動向調査に関する情報還元を目的とした定期刊行物並びにコンピューター通信を用いる感染症情報の提供に関する業務、研究を行う。

次世代情報室(第六室)

次世代情報室では、インターネット等を用いた国内外の感染症に関する情報の収集、解析および評価並びに新規サーベイランスの構築と分析に関する業務、研究を行う。

情報管理研修室(第七室)

情報管理研修室では、サーベイランスオフィサーの養成に関する業務、研究を行う。

予防接種グループ

予防接種グループは、感染症流行予測調査事業の一環として行われている血清疫学調査の立案と実施、現行予防接種の効果と副反応に関するモニタリング、これらの結果の公表と広く一般への情報提供、予防接種対象疾患の感染症として人に与える影響 (disease burden) に関する調査研究、及び今後の我が国における予防接種の有用性に関する総合的研究を行っている。また国立感染症研究所として行われている国内血清銀行の管理を行っている。

予防接種政策室(第八室)

予防接種政策室では、予防接種の接種状況、有効性、費用対効果に関する調査および研究並びに予防接種の計画に関する業務、研究を行う。

予防接種評価室(第九室)

予防接種評価室では、予防接種の安全性及び副反応に関する業務、研究を行う。

予防接種普及室(第十室)

予防接種普及室では、予防接種の普及に関する業務、研究を行う。

血清疫学室(第十一室)

血清疫学室では、感染症流行予測調査と国内血清銀行の運営に関する業務、研究を行う。

疫学研究グループ

疫学研究グループは国立感染症研究所が行う感染症研究のデザイン、統計解析の支援、感染症数理モデルを用いた感染症の流行分析、対策戦略の設計を行っている。

疫学統計室(第十二室)

疫学統計室では、研究デザイン、統計コンサルテーション及びこれらに関する業務、研究を行う。

理論疫学室(第十三室)

理論疫学室では、感染症数理モデルを用いた感染症の流行分析、対策戦略の設計及びこれらに関する業務、研究を行う。

国際研究室(第十四室)

国際研究室では、海外フィールド研究の実施及びこれに関する業務、研究を行う。

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感染症に関わる宿主遺伝子の探索と解析、病原性ウイルス及び細菌の遺伝子解析を行い、これらの遺伝子産物の構造と機能を研究する。

第一室(感染症関連遺伝子解析室)

感染症に関わる宿主遺伝子の探索と解析を行っている。また、ヒトパピローマウイルスの病原性に関する基礎研究や実験室診断、及びヒトパピローマウイルスに対する感染予防ワクチンの国家検定や開発研究を行っている。

第二室(病原性ウイルス遺伝子解析室)

ヒトに病原性を持つウイルスのゲノムと蛋白質の構造と機能に関する研究を行っている。病原性ウイルスゲノムの塩基配列と遺伝子産物の構造、機能に関する情報を集めたデータベースを構築し、情報提供する。

第三室(病原性細菌遺伝子解析室)

ヒトに病原性を持つ細菌のゲノムと蛋白質の構造と機能に関する研究を行っている。ゲノムの塩基配列と遺伝子産物の構造、機能、薬剤耐性、抗原性、病原性等に関する情報を集めたデータベースを構築し、情報提供する。

放射線管理、国家検定・検査の信頼性保証及び所内情報システムの管理に関する業務を行っている。

第一室(放射能管理室)

放射線障害防止法に基づき放射性物質の取扱い及び機器の管理を行っている。また、放射性物質の生物学的利用について多面的に指導、連絡及び調整を行っている。さらに、それらを利用した分子生物学、生化学、生理学や遺伝学を含む基礎生物学と医学への応用研究を進めている。

第二室(品質保証室)

生物的製剤及び抗菌性物質製剤の検定・検査の信頼性を確保するために、試験の実施において遵守すべき基準及び規定の整備、試験の実施に必要な標準品の管理、及び試験の精度及び妥当性の評価を行っている。また、試験法の国際調和など、生物学的製剤の品質保証に関して、国際的な調整並びにそれらに関わる研究を行っている。

第三室(情報管理室)

国立感染症研究所の研究者に情報通信回線網を提供する所内LANシステムの構築・運用・管理と、所内情報システムの管理体制の整備、およびそれらのサイバーセキュリティ教育・管理・規程の整備等を行っている。事案が生じた際には、サイバーセキュリティ事案対応チーム(CSIRT)の事務局となり、一次対応と事後対策を行う。また、電算機を活用した病原体の分子生物学・構造生物学的な解析と医学・疫学への応用研究を進めている。

エイズ研究センターは HIV/AIDS に関する研究を強化することを主目的として1988年 4 月に設置された。同センターは 2 グループ 3 室から成り、HIV の属するレトロウイルスに起因する感染症を対象として、特に HIV 感染症制圧に向けた研究を推進している。業務内容は、国内及びアジア・アフリカ地域の HIV 感染動向把握・疫学的解析、HIV・HTLV 臨床診断・検査技術の整備・向上及び国内薬剤耐性 HIV 変異モニタリングに加え、HIV とその関連ウイルスの増殖機序に関する研究、動物実験モデルの確立、HIV 感染免疫動態及び発症機構の解析等である。さらに、エイズワクチン開発並びに新規治療法開発に向けた研究が進展中である。国内外の研究機関との連携を進めるとともに、HIV 流行地域であるアジア・アフリカ等を対象とし、その診断検査技術向上を目的として、JICAの要請による HIV 感染診断・モニタリング技術に関する国際研修を年一回開催している。

第一研究グループ(予防研究室)

HIV 感染拡大阻止に結びつけることを目指して、感染免疫学的研究を進め、優れたエイズモデルを用いた HIV 持続感染防御免疫機序に関する研究及びエイズワクチン開発研究を推進している。開発推進中のセンダイウイルスベクターを用いたワクチンは、国際共同臨床試験プロジェクトに発展している。

第二研究グループ(治療研究室)

HIV 感染者の QOL の向上及び新規治療法開発を目指し、エイズ発症機序に関する研究を推進するとともに、薬剤耐性 HIV 変異のモニタリング並びに薬剤耐性機構の研究を進めている。

第一室(疫学研究室)

国内外の HIV (及びその他のレトロウイルス) 感染拡大状況の把握を目的とし、感染動向の調査、 各地域におけるウイルス多様性の解析 (分子疫学的解析)、ウイルスゲノム進化に関する研究の推進を目指している。

第二室(検査研究室)

HIV (及びその他のレトロウイルス) 感染診断技術の評価試験を行うとともに、ウイルスの多様性に対応できる高度な診断技術確立に向けた基盤整備に取組み、診断検査技術の向上・精度管理に貢献している。

第三室(分子ウイルス学研究室)

分子生物学、ウイルス学、病理学的解析技術を駆使し、HIV (及びその他のレトロウイルス) のゲノム・蛋白の構造と機能に関する研究、及びウイルス複製・病態の機序と関連する宿主因子に関する研究を推進し、感染病態基盤の解明を介して、疾病制圧への貢献を目指している。

 

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Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan