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Completion of the Entire Hepatitis C Virus Life Cycle in Vero Cells Derived from Monkey Kidney

Murayama A, Sugiyama N, Wakita T, Kato T.

mBio. Jun 14; 7(3), 2016.

HCVは慢性肝炎の原因ウイルスであり、世界中に多くの感染者が存在する。治療法の開発は進んでいるがワクチンの開発も望まれており、不活化HCV粒子が効果的なワクチンとなることがマウスの実験で示されている。しかし、HCV培養系は、肝癌由来のHuH-7細胞を使用しているため、ワクチン製造には適していない。そこで、様々なワクチン製造で使用されているVero細胞を用いたHCV培養系の樹立を試みた。

  Vero細胞は、そのままではHCVが増殖できないが、miR-122を発現させると複製が、ヒトSR-BIを発現させると感染が、ヒトApoEを発現させると感染性粒子産生が可能となり、これらの因子の全てを導入することにより、感染からウイルス産生までのHCVのライフサイクル全体の観察が可能なVero細胞株が樹立できた。

 

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