この記事の評価: 4 / 5

Star ActiveStar ActiveStar ActiveStar ActiveStar Inactive
 

The suramin derivative NF449 interacts with the 5-fold vertex of the enterovirus A71 capsid to prevent virus attachment to PSGL-1 and heparan sulfate.

Nishimura Y, McLaughlin NP, Pan J, Goldstein S, Hafenstein S, Shimizu H, Winkler JD, Bergelson JM

PLoS Pathog., 11, e1005184, 2015

スラミンの誘導体であるNF449はEV71感染を阻害することが知られている。本研究では、NF449がEV71と細胞の結合を阻害することを明らかにした。

 EV71の主要な受容体としてPSGL-1、SCARB2、ヘパラン硫酸が知られている。NF449はウイルスとPSGL-1およびヘパラン硫酸の結合を 阻害したが、SCARB2の結合は阻害しなかった。SCARB2を除くPSGL-1とヘパラン硫酸は硫酸化を受ける分子である。したがって、PSGL-1 とヘパラン硫酸の陰性の電荷をもつ領域と、EV71の5回転軸周辺にある陽性の電荷をもつ領域(VP1-244Kなど)が、相互作用すると考えられた。ま た、NF449アナログであるNF110とNM16がNF449と同様にウイルス結合を阻害することを明らかにした。

 virology 2015 3

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan