国立感染症研究所

上皮成長因子受容体はB型肝炎ウイルスの細胞内侵入を開始させる受容体共役因子である

Epidermal growth factor receptor is a host entry cofactor triggering hepatitis B virus internalization.

Iwamoto M, Saso W, Sugiyama R, Ishii K, Ohki M, Nagamori S, Suzuki R, Aizaki H, Ryo A, YunJH, Park SY, Ohtani N, Muramatsu M, Iwami S, Tanaka Y, Sureau C, Wakita T, Watashi K

Proc Natl Acad Sci USA (in press) doi: 10.1073/pnas.1811064116

virology 2017 4

B型肝炎ウイルス(HBV)は受容体であるナトリウムタウロコール酸共輸送体(NTCP)を介して標的肝細胞に吸着するが、細胞表面からどのように細胞内へ侵入するかはこれまでほとんど明らかでなかった。


 本研究では上皮成長因子受容体(EGFR)がHBVの細胞内侵入を媒介する受容体共役因子であることを明らかにした。EGFRはNTCPと相互作用し共に細胞内を移動しており、HBVはこのNTCP-EGFR複合体と相互作用することで細胞表面から内部へ侵入することがわかった。EGFR-NTCP共動関係を解消すればHBVは受容体NTCPに結合したまま細胞表面にとどまり、感染が成立しないことが示された。これはNTCPがHBV受容体として機能するためにはEGFRが必要であることを示している。今後、EGFRを標的とした抗HBV薬の開発が期待される。

 

virology 2019 1

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