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An attenuated Shigella mutant lacking the RNA-binding protein Hfq provides cross-protection against Shigella strains of broad serotype.

Jiro Mitobe, Ritam Sinha, Soma Mitra, Dhrubajyoti Nag, Noriko Saito, Ken Shimuta, Nobuo Koizumi, Hemanta Koley

PLoS Negl Trop Dis. 2017 Jul 20;11(7):

これまで、多数の血清型で構成される赤痢菌群に共通に効果を示すワクチンは実用化されていない。細菌第一部では赤痢菌の病原性メカニズムの研究から、赤痢菌群に共通する病原因子のIII型分泌装置(T3SS)の発現が増える一方、ストレス応答の不調で宿主から排除されやすい変異を同定した。

 

 

これが血清型を超えた防御効果を示すワクチンとして利用できないか調べるため、インド国立コレラ・腸管感染症研究所(NICED)と共同研究を進め、この変異を利用したワクチン候補株が、モルモットを用いた複数の実験系で、現在の流行株であるソンネ菌と、志賀毒素遺伝子をもつ志賀菌に対して、低い副反応で血清型の壁を超えた防御効果を示すことを明らかにした。また免疫した動物の産生する抗体が、血清型が異なる赤痢菌群に反応することを証明した。

 bac 2017 001

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