Seroprevalence of Flavivirus Neutralizing Antibodies in Thailand by High-Throughput Neutralization Assay: Endemic Circulation of Zika Virus before 2012
Atsushi Yamanaka, Mami Matsuda, Tamaki Okabayashi, Pannamthip Pitaksajjakul, Pongrama Ramasoota, Kyoko Saito, Masayoshi Fukasawa, Kentaro Hanada, Tomokazu Matsuura, Masamichi Muramatsu, Tatsuo Shioda, and Ryosuke Suzuki
mSphere Vol. 6, No. 4, e0033921. 2021 https://journals.asm.org/doi/10.1128/mSphere.00339-21
タイでは古くからデングウイルス(DV)や日本脳炎ウイルスなどのフラビウイルスが蔓延しているが、2015年に南米で流行が拡大したジカウイルス(ZIKV)がいつ頃からタイで流行していたのかは不明であった。本研究では黄熱ウイルス遺伝子を用いた一回感染性ウイルス(SRIP)中和抗体測定系を用い、タイ4都市で2011-2012年に採取された健常人血清のフラビウイルス中和抗体保有率を調査した。その結果、タイでは主に1型および2型 DVが流行しており、さらに17%の人がZIKVに対して最も高い中和抗体価を示した事から、2012年においてZIKVが既に蔓延していたことが強く示唆された。本研究により、SRIPを用いた中和試験はフラビウイルスのサーベイランスに役立つ事が示された。