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国立感染症研究所
2017年6月13日現在
(掲載日 2017月7月14日)

2014年9月19日よりカルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)感染症が感染症法に基づく5類全数把握対象疾患となり、CRE感染症発症患者が報告されるようになった。

2017年6月13日現在、2016年第1週(2016年1月4日)~第52週(2017年1月1日)の期間にCRE感染症は1,581例の届出があり、うち届出時の死亡例は53(3.4%)であった。

性別は男性が982例(62.1%)、診断時年齢の中央値は75歳(範囲0~102歳)で、65歳以上が全体の77.2%を占めた(図)。

感染症の類型は、尿路感染症32.4%、菌血症・敗血症24.8%、肺炎20.6%の順に多かった。

分離検体は、尿が29.0%と最も多く、次いで血液26.1%、喀痰19.2%の順に多く報告されていた(表1)。

菌種は、記載のあった1,534例のうちEnterobacter cloacae 31.3%、Enterobacter aerogenes 30.6%、Klebsiella pneumoniae11.7%、Escherichia coli 9.8%の順に多く報告されていた(表2)。

CREは全ての都道府県から報告されており、東京都190例(12.0%)、大阪府139例(8.8%)、福岡県136例(8.6%)の順に報告が多かった。

 

図 CRE感染症患者の性別年齢分布、2016年1週~52週(n=1,581)

 

表1.CREの感染症の類型、検体及び感染経路、2016年1週~52週

 

表2.CREの分離菌種内訳2016年1週~52週

 


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