国立感染症研究所

SARS、MERS、COVID-19を含むコロナウイルス感染症に関する記事がWebサイト全体から集められて表示されます。

 

 

国立感染症研究所
2021年6月11日10:00時点

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要約

  • 国内の新型コロナウイルス感染は、懸念される変異株(VOCs; Variant of Concern)の一つであるB.1.1.7系統の変異株(アルファ株)にほぼ置き換わった。
  • 一方で、B.1.617.2系統の変異株(デルタ株)が国内でも増加しつつある。英国の報告では、B.1.1.7系統よりも感染・伝播性が高いと見られている。
  • VOCsとして扱われてきたB.1.617系統については、B.1.617.1~3の3系統にさらに分類されるようになった。そのうち、B.1.617.3系統については、その後ほとんど確認されていないため、VOCsにも注目すべき変異株(VOIs; Variant of Interest)にも位置付けないこととする。B.1.617.1系統については、一部の地域での検出にとどまり、特段の拡大傾向にないため、今後はVOIとして位置付ける。よって、国内でも、B.1.617系統の中でも、感染・伝播性の増大が顕著であるB.1.617.2(デルタ株)のみをVOCとして扱う。
  • P.3系統の変異株(シータ株)については、世界的にも特段の拡大傾向が見られていないことから、今後は、VOCsではなくVOIsとして扱うこととする。

IDWRchumoku 注目すべき感染症 ※PDF版よりピックアップして掲載しています。

◆直近の新型コロナウイルス感染症およびRSウイルス感染症の状況(2021年6月4日現在)

 

新型コロナウイルス感染症:

 2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市において確認され、2020年1月30日、世界保健機関(WHO)により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言され、3月11日にはパンデミック(世界的な大流行)の状態にあると表明された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2021年6月4日15時現在、感染者数(死亡者数)は、世界で172,025,420例(3,698,696例)、194カ国・地域(集計方法変更:海外領土を本国分に計上)に広がった(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_19064.html)。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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