国立感染症研究所

IDWRchumoku 注目すべき感染症 ※PDF版よりピックアップして掲載しています。

◆直近の新型コロナウイルス感染症およびインフルエンザの状況(2021年1月8日現在)

 

新型コロナウイルス感染症:

 2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市において確認され、2020年1月30日、世界保健機関(WHO)により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言され、3月11日にはパンデミック(世界的な大流行)の状態にあると表明された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2021年1月8日15時現在、感染者数(死亡者数)は、世界で88,040,978例(1,898,713例)、193カ国・地域(集計方法変更:海外領土を本国分に計上)に広がった(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15947.html)。

 新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2021年1月8日暫定版)(1月14日再掲載*)

 調査票(案)(2021年1月8日更新)

 

*1月8日に掲載したPDFファイルに誤りがありましたので、下記の通り訂正しました。

 P5 下から2行目
 (誤)積極的疫学調査を補助する手段   ↓  (正)積極的疫学調査を補完する手段

 

【更新履歴】

2020年5月29日  新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2020年5月29日暫定版)

 調査票(案)(2020年4月20日更新)

2020年4月27日 積極的疫学調査実施要領における濃厚接触者の定義変更等に関するQ&A
2020年4月20日  新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領(2020年4月20日暫定版)

 調査票(案)(2020年4月20日更新)

 

国立感染症研究所
2020年12月28日14:00時点

PDF版

 

要約

  • SARS-CoV-2新規変異株VOC-202012/01と501Y.V2について、感染性の増加が懸念されている。
  • VOC-202012/01は英国で増加を認め、各種の解析からも従来の流行株よりも感染性が増していることが示唆されているが、重篤な症状との関連は不明である。
  • 501Y.V2は、南アフリカで増加を認め、流行株における501Y.V2の占める割合が増加しているが、感染性の増加や重篤な症状との関連は不明である。
  • 国内ではこれまで変異株が検出されていなかったが、12月25日以降、英国に渡航歴のある複数名とこの濃厚接触者からVOC-202012/01が検出され管理下に置かれている。国内症例・検疫症例のウイルス遺伝子変異については継続して監視中である。
  • 感染拡大とVOC-202012/01または501Y.V2の増加に関連性が認められる国・地域へ渡航歴のある者等の管理体制を強化するとともに、変異株の監視と情報収集を継続することを推奨。

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新宿区繁華街におけるいわゆる「接待を伴う飲食店」における新型コロナウイルス感染症の感染リスクに関する調査研究(中間報告)

(速報掲載日 2020/12/28)
 
はじめに

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行ではいわゆる「接待を伴う飲食店等」(https://corona.go.jp/news/pdf/settai_insyokuten_kaisyaku_0604.pdf)における患者発生やクラスター発生を認めた(https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2487-idsc/idwr-topic/9824-idwrc-203132.html)。これらの感染の規模や従業員等が感染するリスクを知ることは、経済的・社会的活動と流行抑制を両立させるために重要である。そこで本調査研究では、接待を伴う飲食店(ホストクラブ)を中心にインタビューやアンケート、店舗観察による疫学情報に加え、ウイルス検査・抗体検査による感染の情報を組み合わせ、感染リスクの高いと思われる集団における現状を明らかにすることを目的とした。

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COVID-19レジストリデータを用いた新型コロナウイルス感染症における年齢別症例致命割合について

(速報掲載日 2020/12/28)
 
はじめに

 新興感染症である新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の臨床経過・臨床像に関する情報を、可能な限り速やかに把握し、公衆衛生の現場、医療現場に直接に還元していくことは、喫緊の課題である。そこで、COVID-19に関するレジストリ研究(COVID-19 REGISTRY JAPAN:https://covid-registry.ncgm.go.jp/)は、日本国内の医療機関に入院したCOVID-19の患者情報を悉皆的に登録、データベース化し、解析することで、COVID-19の臨床像や治療薬候補の効果等に関する様々な点について明らかにすることを目的として立ち上げられた。

国立感染症研究所
2020年12月25日20:00時点

PDF版

 

22:00時点の追記:12月25日21時、厚労省より、検疫により確認された新型コロナウイルスの患者等について、英国において報告された変異した新型コロナウイルス感染症(変異株)が検出されたとの報告があった。次回報告でこの事象を含めたリスク評価を更新する。

 

感染性の増加が懸念されるSARS-CoV-2新規変異株VOC-202012/01と501Y.V2について報告する。

概況(VOC-202012/01)

  • 英国では、過去数週間にわたって、ロンドンを含むイングランド南東部で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)症例の急速な増加に直面しており、疫学的およびウイルス学的調査を強化してきた(1)。そして、イングランド南東部で増加しているCOVID-19症例の多くが、新しい単一の系統に属していることが確認された(1,2)。
  • Nextstrain clade 20B、GISAID clade GR、B.1.1.7系統に属するこの新規変異株は、Variant Under Investigation (VUI)-202012/01と命名されていたが、12月18日リスクアセスメントの結果、Variant of Concern (VOC)- 202012/01に変更となった(1, 3)。
  • VOC-202012/01には、23箇所の変異があり、スパイクタンパクの変異(deletion 69-70、deletion 144、N501Y、A570D、D614G、P681H、T716I、S982A、D1118H)とその他の部位の変異で定義される(1,3)。
  • 英国でのウイルスゲノム解析・疫学・モデリング解析では、この新規変異株(VOC-202012/01)はいままでの流行株よりも感染性が高い(再生産数(R)を0.4以上増加させ、伝播のしやすさ(transmissibility)を最大70%増加すると推定)ことが示唆され、PCR法による核酸検査やウイルスゲノム解析から推定されるウイルス量は、増加していることが示唆されている(1,4)。
  • また、VOC-202012/01の変異の一つ、S遺伝子deletion 69-70により、S遺伝子を検出するPCRによっては、結果が偽陰性となるspike gene target failure (SGTF)を認めている(3)。英国の3カ所の検査施設において、SGTF を認める検体が急増するとともに、10月12日の週にはSGTFを認める変異株のうちB.1.1.7に属するものが5%であったが、11月30日にはこの頻度が96%と急増していた(3)。次に記載の南アフリカの新規変異株(501Y.V2)は、S遺伝子deletion 69-70を認めていないため、VOC-202012/01と同様の方法で検知できるのか現時点では不明である(5)。
  • スパイクタンパクの多くの変異数、英国でのウイルスゲノム解析が行われる割合(5-10%)、その他の新規変異株の特徴からは、この株は免疫抑制者等において一人の患者での長期的な感染で、免疫回避による変異の蓄積が加速度的に起こった結果である仮説が考えられる(1)。一方で、ヒトから動物、動物からヒトに感染し変異した可能性やウイルスゲノム解析が(あまり)行われていない国において流行する中で、探知されないまま、徐々に変異が蓄積した可能性は否定的である(1)。
  • VOC-202012/01は、デンマーク(9例)、オランダ(1例)、ベルギー(4例、メディア情報) 、オーストラリア(4例)、アイスランド、イタリアで確認されている(1,2, 6)。なお、各国の病原体サーベイランス体制やゲノム解析能力の差異により、検知能力が異なることに留意すること。ECDCは、「EUのほとんどの国では、ウイルスゲノム解析が行われている例が英国よりも少ないため(英国では全症例の約5~10%で実施)、この新規変異株がすでにEU内で流行している可能性は否定できない」としている(1)。
  • シンガポール(保健省)(7)、香港(メディア情報)、ドイツ(メディア情報)でもVOC-202012/01の検出が報告されているが、検疫中の英国からの帰国者からの検出であり、国内流行との関連は認めていない。
  • 現時点では、VOC-202012/01に関連した重症化を示唆するデータは認めないが、症例の大部分が重症化の可能性が低い60歳未満の人々(地域で流行している年齢層を反映)であり、評価に注意が必要である(1)。
  • 現時点では、VOC-202012/01のワクチンの有効性への影響は不明である(1-3)。

概況(501Y.V2)

  • 12月18日、南アフリカ保健省はCOVID-19患者の急増と新規変異株( 501Y.V2と命名)の割合が80~90%に増加していることを報告(8,9)。
  • 501Y.V2は、レセプター結合部位として重要な3箇所(K417N, E484K, N501Y)の変異を含む、スパイクタンパクの8箇所の変異で定義される(5,7,8)。英国で検出されたVUI-202012/01と同様のN501Yを認めるが、系統としては進化的関連を認めない(Nextstrain clade 20C、GISAID clade GH、B.1.351系統に属する)(5,8,9)。 
  • 感染性が増加している可能性が示唆されているが、精査が必要である(8,9)。より重篤な症状を引き起こす可能性やワクチンの効果への影響を示唆する証拠はない(8,9)。
  • 12月23日、英国は、南アフリカからの渡航者との接触歴がある501Y.V2の2例を報告(10)。

IDWRchumoku 注目すべき感染症 ※PDF版よりピックアップして掲載しています。

◆直近の新型コロナウイルス感染症およびインフルエンザの状況(2020年12月17日現在)

 

新型コロナウイルス感染症:

 2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市において確認され、2020年1月30日、世界保健機関(WHO)により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言され、3月11日にはパンデミック(世界的な大流行)の状態にあると表明された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2020年12月17日15時現在、感染者数(死亡者数)は、世界で74,209,703例(1,649,072例)、193カ国・地域(集計方法変更:海外領土を本国分に計上)に広がった(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15561.html)。

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バスツアー関連新型コロナウイルス感染症集団感染事例、2020年10月

(速報掲載日 2020/12/16)

2020年10月中旬に行われた北海道周遊バスツアー(3泊4日)の参加者の中から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症例が複数確認された。当該ツアーでは、バス4台に国内各地からの参加者146人とスタッフ12人が分乗していた。旅行や乗り物に関連したCOVID-19事例の報告は少ないため、その状況と得られた課題について報告する。

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新型コロナウイルスSARS-CoV-2のゲノム分子疫学調査(2020年10月26日現在)

(速報掲載日 2020/12/11)
新型コロナウイルス・ゲノム分子疫学解析によるクラスター対策

2019年末に中国・武漢で初めて確認された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、2020年1月に国内で初めて感染者が確認された。その後、現在まで地域的な感染クラスター(集団)とその集合体である複数回の感染ピークを生じている。自治体では積極的疫学調査を実施し、クラスターの発生源の特定と濃厚接触者の追跡によって感染拡大を封じ込める対策を行ってきた。この活動を支援すべく、我々は、SARS-CoV-2(一本鎖プラス鎖RNAウイルス、全長29.9 kb)のゲノム配列を確定し、感染クラスターに特有な遺伝子情報およびクラスター間の共通性を解析している。これまでに2回にわたってゲノム情報が示す国内伝播の状況を概説してきた(2020年4月27日1)、2020年8月6日2))。また、日本国内3,4)、ダイヤモンド・プリセンス号の乗員乗客5)、空港検疫所の陽性検体6)より確定されたSARS-CoV-2ゲノム配列の解析については学術誌にて参照可能である。

IDWRchumoku 注目すべき感染症 ※PDF版よりピックアップして掲載しています。

◆直近の新型コロナウイルス感染症およびインフルエンザの状況(2020年12月3日現在)

 

新型コロナウイルス感染症:

 2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市において確認され、2020年1月30日、世界保健機関(WHO)により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言され、3月11日にはパンデミック(世界的な大流行)の状態にあると表明された新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2020年12月3日15時現在、感染者数(死亡者数)は、世界で64,470,739例(1,493,312例)、193カ国・地域(集計方法変更:海外領土を本国分に計上)に広がった(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_15249.html)。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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