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レジオネラ症とは

(2014年6月25日改訂) レジオネラ症(legionellosis)は、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)を代表とするレジオネラ属菌による細菌感染症で、その病型は劇症型の肺炎と一過性のポンティアック熱がある。レジオネラ肺炎は1976年、米国フィラデルフィアにおける在郷軍人集会(Legion)で集団肺炎として発見されたところから、legionnaires' diseaseと命名された。ポンティアック熱は、1968年に起こった米国ミシガン州Pontiacにおける集団感染事例にちなんで命名された。レジオネラ属菌は、もともと土壌や水環境に普通に存在する菌である。しかしながら、快適な生活や水資源の節約のため、エアロゾルを発生させる人工環境(噴水等の水景施設、ビル屋上に立つ冷却塔、ジャグジー、加湿器等)や循環水を利用した風呂が屋内外に多くなっていることなどが感染する機会を増やしているものと考えられる。感染症法の施行以後、検査技術の進歩とあいまって、2013年には1,111例(暫定値)が報告された。病原体に曝露された誰しもが発症するわけではなく、細胞内寄生細菌であるため、細胞性免疫能の低下した場合に肺炎を発症しやすい。

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(IDWR 2006年第33号掲載)

ウエルシュ菌(Clostridium perfringens )は、ヒトや動物の大腸内常在菌であり、下水、河川、海、耕地などの土壌に広く分布する。ヒトの感染症としては食中毒の他に、ガス壊疽、化膿性感染症、敗血症等が知られているが、本稿では最も多発するウエルシュ菌食中毒を中心に記載する。
ウエルシュ菌食中毒は、エンテロトキシン産生性ウエルシュ菌(下痢原性ウエルシュ菌)が大量に増殖した食品を喫食することにより、本菌が腸管内で増殖して、芽胞を形成する際に産生・放出するエンテロトキシンにより発症する感染型食中毒である。

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