病因, 臨床症状: 腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic Escherichia coli: EHEC)感染症はVero毒素(Vero toxin: VTまたはShiga toxin: Stx)を産生するEHECの感染によって起こり, 主な症状は腹痛, 下痢および血便である。嘔吐や38℃台の発熱をともなうこともある。VT等の作用により血小板減少, 溶血性貧血, 急性腎障害をきたして溶血性尿毒症症候群(hemolytic uremic syndrome: HUS)を引き起こし, 脳症などを併発して死に至ることがある。