国立感染症研究所

2012年第1週から2018年第19週までの感染症発生動向調査におけるA型肝炎の報告状況

国立感染症研究所 感染症疫学センター
2018年5月17日現在
(掲載日:2018年5月31日)

感染症発生動向調査において、2018年第2週以降のA型肝炎の増加傾向が観察されていることから、発生動向のまとめについて、第19週(5月7日~5月13日)までに更新された情報における概要を記述する。

【概要】
1.2012年第1週から2018年第19週までの発生動向

2012年から2018年までの感染症発生動向調査におけるA型肝炎の報告数は、全国的な流行が見られた2014年(433例)を除き、年間約100~300例で推移した。

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図1.感染症発生動向調査におけるA型肝炎の報告数
(診断週2012年第1週~2018年第19週, n=1,780)

2018年は第19週時点で262例が報告され、第2週以降ベースライン*を超え、第6週以降は閾値(+2SD[標準偏差])を超えて推移している。
*ベースライン:2014年を除く2012~2017年の同一診断週及びその前後2週の移動平均

2.2015年第1週~2018年第19週の性・年齢分布

2018年第1週から第19週まで(以下、2018年)に診断された262例は年齢中央値が37歳[範囲:2–74歳,四分位範囲:28-46歳]で、2015~2017年(以下、過去)の報告(年齢中央値44歳[範囲:0-99歳,四分位範囲:31-59歳])と比較し低下していた。2018年の男女別年齢中央値は男性が37歳、女性が41歳であった。性別は2018年の男性の割合(89%)が過去の報告(61%)と比較して高かった

3.2015年第1週~2018年第19週の感染源・感染経路

推定される感染経路は2018年の報告(262例)では、経口感染の割合(39%)が過去の報告(74%)と比較して低く、性的接触(53%)が過去の報告(4%)と比較して高い割合であった。特に、男性における性的接触の割合が(60%)で、過去の報告(5%)と比較して高く、女性における性的接触の割合(0%)は、過去(1%)と比較して大きな変化はなかった。

4.2015年第1週~2018年第19週の症状

報告された症状は肝機能異常(2018年88%、過去88%)が最も多く、次いで全身倦怠感(2018年84% 、過去83%)、黄疸(2018年68%、過去68%)の順に高い割合であった。「肝性脳症および/または意識障害」を呈した症例は2018年が2例(1%)で、過去は2例(0.3%)であった。

 

 

 

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