国立感染症研究所

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アンゴラの都市部における大規模な黄熱アウトブレイクと感染拡大のリスク

(IASR Vol. 37 p. 118: 2016年6月号)

2006年にYellow Fever Initiative(黄熱の対策計画)が実行されて以来, 西アフリカでは黄熱対策が大きな進歩を遂げている。黄熱のアウトブレイクは, 2010年以前には12の西アフリカ諸国(ベナン, ブルキナファソ, カメルーン, コートジボワール, ガーナ, ギニア, リベリア, マリ, ナイジェリア, セネガル, シエラレオネ, トーゴ)から報告されていた。西アフリカにおいては, これまでに大規模なワクチン接種(定期接種と集団ワクチン接種)が実施された結果, 1億5百万人以上が黄熱ワクチンの接種を受け, 2015年には同地域からの黄熱のアウトブレイクは報告されなかった。一方で2010年以降, 黄熱の流行の場は西アフリカから, 集団ワクチン接種キャンペーンを実施されていない中部アフリカ, 東アフリカにシフトしている(アウトブレイクのあった国:チャド, コンゴ民主共和国, エチオピア, コンゴ共和国, スーダン, ウガンダ)。中部アフリカに位置するアンゴラでは, 2015年12月から都市部において黄熱の大規模なアウトブレイクが継続している。

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