国立感染症研究所

 

IASR-logo

サポウイルスGII.8と腸管病原性大腸菌が原因と推定された集団感染事例―長野県

(IASR Vol. 44 p111-112: 2023年7月号)
 
はじめに

2022年7月に, 長野県内で行われたスポーツ大会に参加した1グループ内で集団胃腸炎が発生し, サポウイルス(SaV)と腸管病原性大腸菌(EPEC)が病因物質と推定された。本事例は食中毒と断定されなかったが, これらを原因とする食中毒の発生割合は低く1), 両者が病因物質と推定された事例は稀であると考える。さらに, 本事例で検出されたSaVの遺伝子型はGII.8であり, 渉猟したところ, 国内でこの遺伝子型による集団感染事例の報告はなかった。本事例の概要について, 疫学情報と検査結果を中心に報告する。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

Top Desktop version