国立感染症研究所

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同一地区内における日本紅斑熱患者の群発事例について―広島市

(速報掲載日 2022/9/22) (IASR Vol. 43 p232-234: 2022年10月号)
 
はじめに

 日本紅斑熱はマダニが媒介する日本紅斑熱リケッチア(Rickettsia japonica, 以下R.j)により引き起こされる感染症であり、発熱、発疹を主徴とし、治療が遅れると、重篤化して死に至ることもある。したがって、マダニとの接触歴が想定される発熱患者には、日本紅斑熱も想定した早期の抗菌薬治療が重要である。広島市内では2017~2021年までの5年間で18名の患者が発生しており、年々増加傾向にある。これまでの事例は発生時期、発生場所等から散発事例と捉えてきたが、この度、2022年7月27日~8月12日までの期間に、本市内の同一地区内で2家族計4名が相次いで日本紅斑熱を発症した事例が発生したので報告する。

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