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国立感染症研究所 感染症疫学センター
2018年10月27日現在
(掲載日:2019年5月23日)

薬剤耐性アシネトバクター(MDRA)感染症は、2011年2月から五類感染症定点把握疾患に、2014年9月19日から五類感染症全数把握疾患となった。発生届上の定義は、広域β-ラクタム剤、アミノ配糖体、フルオロキノロンの3系統の薬剤に対して耐性を示すアシネトバクター属菌による感染症であり、保菌者は届出対象とはならない(届出基準、届出票についてはhttp://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-140912-4.html参照)。なお、届出票の「症状」については届出時点の臨床診断名であり、アシネトバクター属菌が検出された検体との一致を求めてはいない。また、感染症法上のMDRA判定基準値は病院でしばしば用いられる基準と異なることがある(文末参考)。全数把握疾患になってからの年別報告数は2014年15例、 2015年37例、2016年33例であった。

2017年第1週(1月2日)~第52週(12月31日)の期間に報告された薬剤耐性アシネトバクター(MDRA)感染症は28例であり、うち届出時の死亡例は3例(11%)であった。性別は男性が20例(71%)、診断時年齢の中央値は69歳(範囲1~85歳)で、65歳以上が全体の61%を占めた(図1)。届出時点の診断名は、肺炎61%、菌血症・敗血症11%、尿路感染症11%の順に多かった(表1)。分離検体は喀痰が64%と最も多く、次いで尿14%、膿11%の順に多く報告されていた(表1)。菌種は記載のあった26例のうち 20例(77%)がAcinetobacter baumanniiであった(表2)。MDRAは13都府県17医療機関から報告されており、埼玉県8例(29%)、東京都 6例(21%)の順に報告が多かった。

 

 


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