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 国立感染症研究所・感染症情報センターには地方衛生研究所(地研)から「病原体個票」と「集団発生病原体票」が報告されている。これには感染症発生動向調査の定点およびその他の医療機関、保健所等で採取された検体から検出された病原体の情報が含まれる。
 感染性胃腸炎患者からはノロウイルスをはじめ、サポウイルス、ロタウイルス、アストロウイルスなどが検出される。
図1.週別ノロウイルス、サポウイルス、ロタウイルス検出報告数、2011/12シーズン
図2.都道府県別ノロウイルス、サポウイルス、ロタウイルス検出報告状況、2011/12シーズン
 2011/12シーズン最初の2011年第36週に大阪府で幼稚園での集団発生例からノロウイルスgenogroup(G)I/4が検出されている(速報参照:堺市)。第39週以降、散発例・集団発生例からノロウイルスGIIの報告が増加し、第50週をピークに一旦減少した。2012年第2~3週には再び増加したが、第4週以降減少している。一方、第4週以降、A群ロタウイルスが徐々に増加している。

 2011年第36週~2012年第19週にノロウイルスGIが22都府県から178件(うち、GI/4 48件 、GI/14 13件、GI/8 12件、GI/1 5件、GI/3 5件、GI/7 3件、GI/2 2件、GI/6 1件、GI/13 1件)、ノロウイルスGIIが45都道府県から1,846件(うち、GII/4 402件、GII/2 78件、GII/13 29件、GII/12 28件、GII/6 22件、GII/3 19件、GII/7 4件、GII/5 3件、GII/14 1件)、サポウイルスが28都府県から136件(うち、GI 51件、GII 8件、GIV 1件)報告されている。また、A群ロタウイルスが28都府県から313件報告されており、うち遺伝子型G1 63件、G3 30件、G2 10件(速報参照:茨城県)、G9 9件であった。この他にC群ロタウイルスが新潟県から5件、アストロウイルスが7府県から14件(うち1型3件、4型1件)報告されている。 

国立感染症研究所感染症情報センター 病原微生物検出情報事務局

 

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