国立感染症研究所

エボラ出血熱、デング熱が、話題の感染症として注目されていることから、感染所一般公開では、緊急講演を追加することになりました。
皆様のご参加をお待ちしております。

11:50-12:10 「アフリカにおけるエボラ出血熱(エボラウイルス病)とその流行の背景」

講師 西條政幸 ウイルス第一部長

12:15-12:35 「デング熱」

講師 倉根一郎 副所長
 
  • 会場前で11:35から入場待ちの整列を開始します。
  • 11:40より整列順に入場していただき、席が埋まった場合は入場を制限いたします。
  • 講演の様子は食堂内特設会場で中継いたしますので、そちらもご利用ください。

講演要旨

アフリカにおけるエボラ出血熱(エボラウイルス病)とその流行の背景

時間:11:50-12:10

対象:一般向け

Saijo2014 講師:西條 政幸

国立感染症研究所 ウイルス第一部 部長
1987年3月旭川医科大学医学部卒業(医師)
1987年4月旭川医科大学小児科および関連病院小児科医師
1991年同大学院修了(医学博士)
小児科学会専門医,感染症学会専門医
1997年4月から国立感染症研究所ウイルス第一部研究員
2010年10月から現職

 

2013年12月から西アフリカ(ギニア,シエラレオネ,リベリア等)でとても致死率の高いエボラ出血熱の流行が続いています.エボラ出血熱はこれまでコンゴ民主共和国などの中央アフリカ地域で繰り返して発生していましたが,西アフリカで流行するのは初めてのことです.さらに,その流行の規模は過去最大で,流行期間も最長です.WHOの予測では終息するまでに2万人以上の患者が発生する恐れがあるとされています.そのウイルスはどこからやってきたのか,なぜ,流行を食い止めることが難しいのか,いったいエボラ出血熱ってどんな病気なのだろうか?本講演では,上記の疑問点について解説しながら,みなさんとエボラ出血熱のような致死率の高いウイルス感染症の対策についてディスカッションしたいと思っています.

 


 

デング熱

時間:12:15-12:35

対象:一般向け

albopictus05 blog講師:倉根 一郎

国立感染症研究所 副所長
東北大学医学部卒業、米国マサチューセッツ大学医学部准教授、
近畿大学医学部細菌学講座教授、国立感染症研究所ウイルス第一部長を経て2010年から現職。

 

 デング熱は、蚊が媒介するデングウイルスによって起こる急性熱性疾患で、アジア、中南米、アフリカ等、世界の広範な地域で流行している感染症です。近年、我が国では、海外で感染し、帰国後に発症する輸入症例は、毎年200例前後報告されており、これらの人々に対する診断・治療がなされてきました。一方、本年夏以降、日本国内でデングウイルスに感染したことが確認された患者が報告されています。
 デングウイルスは蚊を介して感染するもので人・人感染はしません。デング熱では1週間程度で回復しますが、まれに、重症化することがあります。
 蚊に刺されてから3~7日程度で高熱のほか、頭痛、目の痛み、発疹等の症状が見られれば、デング熱の可能性もあるため、早めに医療機関の受診が必要です。
 デング熱に対する予防法としては、蚊(ヒトスジシマカ,主に日中に吸血する)との接触を避け、刺されないようにすることが大事です。 

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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