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 Q1. 第4期の麻疹風疹混合ワクチンの接種について 

 住民の方からの問い合わせがありましたので、お尋ねいたします。 高校3年生(平成3年8月生まれ)の男性です。1歳のときに、麻しんの予防接種(1回目)を受けました。 接種後2週間程して発熱と発疹があり病院を受診したそうです。

 その際、医師からは、「予防接種が要因と考えられるはしか」との診断を受けたとのことでした。 そこで、今回の4期MRワクチンを受けていいものかどうかの意見をほしいとのことで、ご相談がありました。このようなケースの場合、接種をお勧めしてよいのでしょうか?

 第4期は、3月中に受けないと対象ではなくなりますので、早めにご連絡したく、お返事をいただけると幸いです。また、予防接種が要因と考えられる「はしか」であれば麻しんをのぞく風しんワクチンの対象としていいのでしょうか?どのように、情報をお伝えしてよいか、本人・ご家族に判断材料をなるべく整理した上でお伝えできればと思います。よろしくお願いします。

(関東地方 A町 保健師)

 答え

 1歳のときに、麻しんの予防接種(1回目)を受け、接種後2週間程して発熱と発疹が認められたのは、はしか(麻しん)にかかったのではなく、ワクチン接種後約 2割程度に認められる臨床反応である発熱と、約1割弱に認められる発疹の可能性が高いと思われます。 医師の説明は、「予防接種が要因と考えられるはしか」ではなく、「予防接種が原因と考えられるはしかに似た発熱と発疹」が正確かと思いますが、わかりやすく上記のようにご説明をされたのではないかと想像いたします。


 これは、はしか(麻しん)に自然感染した(いわゆる、かかった)のではなく、予防接種後に通常よく見られる症状の2つです。 

 2009年度の高校3年生は、2010年3月31日までしか、定期接種の対象ではありませんし、この期間でな ければ、予防接種法に基づく接種はできませんので、今回の第4期の機会に忘れずに、2回目の麻しん風しん混合ワクチンを受けていただきたいと思います。 どうぞよろしくお願い申し上げます。

(2010/3/9 IDSC 更新)

 

 

 

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