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ペットのハリネズミと関連したサルモネラの多州にわたる流行-米国

(IASR Vol. 34 p. 145: 2013年5月号)

 

ペットのハリネズミとの接触と関連した、パルスフィールド電気泳動で、接触したペットのハリネズミに直結するパターンを示すSalmonella Typhimuriumの株の流行について調査を行った。この流行株はもともと稀で、食中毒の分子疫学サーベイランスであるPusle Net で2002年から年に1~2症例の報告がある程度だった。2011年から一変し、同年に14例、2012年に18例、2013年にすでに2例の報告がある。2012年1月からの20例は8つの州にまたがり、年齢は多様(1歳未満~91歳、平均13歳)。4例が入院し、1例死亡。回答のあった15例のうち14例は、発症の直前の週にハリネズミとの接触歴があった。ほとんどのハリネズミはアメリカ農務省の許可を得た飼育業者から購入されたものだった。

サルモネラ症は食中毒として起こることが最も多いが、感染した動物や環境から感染することもあり、ペットのハリネズミと関連していたことがある。直接接触するだけでなく、飼育カゴや家具などを介することもある。5歳以下の小児、老人や免疫不全者は重篤化するリスクがある。ハリネズミの世話をした後、特に食事前には石鹸と流水で手を洗うべきで、カゴなどの飼育用具は屋外で洗浄する必要がある。

 

(CDC, MMWR, 62, No.4, 73, 2013)

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