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2012年ロンドン五輪競技会での国際的感染症サーベイランス

(IASR Vol. 34 p. 383: 2013年12月号)

 

ロンドン五輪への国際的な感染症の脅威を監視するため、2012年7月2日~9月12日にかけて健康保護庁(2013年より英国公衆衛生庁)と欧州CDC、渡航医学ネットワークとセンターが協力してサーベイランスを行った。それぞれのセクションが普段から行っている国際的な感染症サーベイランスを強化したうえで、五輪大会のために新たに作られた基準をもとに重要だと考えられた事案を共同してリスク評価した。各セクションは通常業務として様々な国際的な疾病事案に対応していたが、五輪大会への脅威と考えられた事案はなかった。6件の事案は報道機関の興味の対象となりえたため、政治的に関心ありとして注目された。このような事案への対処は集団が集まる行事に際しては公衆衛生管理として重要であり、今回連携サーベイランスを行ったプロセスと結果から分かったことは将来似たような行事を主催する際の計画に有用である。

 

(Euro Surveill. 2013;18(32):pii=20554)

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