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クリプトスポリジウム症の潜伏期間

(IASR Vol. 35 p. 190-191: 2014年8月号)

クリプトスポリジウム症の潜伏期間は、国内の集団感染事例(1994年神奈川県平塚市と1996年埼玉県越生町、2002年北海道は推定曝露日を0とした)からの計算で、6日(4~8日)と計算される()。つまり、原因となった飲食物を摂取した日を0日として、6日後に発症した。流行曲線の作成は、曝露日の推定に有用である。潜伏期間が長いことから、原因となった飲食物が残らず、残っていても食品からの検出は容易ではなく、人の記憶も残りにくく、原因究明は困難となることが多い。喫食調査等の地道な疫学調査が重要である。

参考文献
  1. 泉山信司, 遠藤卓郎, Clinical Parasitology 16(1): 58-60, 2005
国立感染症研究所寄生動物部 泉山信司
 

 

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