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結核の法的取扱いの変遷(結核予防法, 感染症法)

(IASR Vol. 38 p233-234: 2017年12月号)

結核対策の始まり

昭和26(1951)年, 結核罹患率〔人口10万人対新たに結核と診断された人(再発を含む)の数〕は698, 死亡率(人口10万人対1年間に結核が死亡原因で死亡した人の数)は110.3と, 非常に多くの国民が結核で苦しんでいた年に, 日本では現在の感染症法の前身である結核予防法を定め, 国家としての本格的な結核対策を始めた。その後, 結核罹患率は順調に低下し, 平成28(2016)年現在の結核罹患率は13.9, 死亡率は1.5まで低下した。わが国の結核対策について, 主に結核予防法の改正を中心に記述する。

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