国立感染症研究所

 

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地域的なバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)感染症集積への対応

(IASR Vol. 44 p59-60: 2023年4月号)
 

腸球菌属は腸管や環境に常在する日和見病原体であり, セフェム系薬やカルバペネム系薬, アミノグリコシド系薬には自然耐性を示すため, 腸球菌感染症の治療においてバンコマイシンは重要な抗菌薬である。それに耐性を示すバンコマイシン耐性腸球菌(vancomycin-resistant enterococci: VRE)感染症は, 難治で重症化のリスクが増す感染症であり, 1999(平成11)年4月から感染症法に基づく全数把握対象疾患となった1)。本稿では, 2018年, Z県Y市保健所管内の複数の医療機関でVRE感染症集積事例が発生した際の対応を報告する。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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