2013年に入り風疹ウイルスの分離・検出報告数が急増している(図1)。
2013年第1週〜第27週までに大阪府248件、千葉県123件、和歌山県72件、神奈川県54件、東京都30件、兵庫県25件、埼玉県、島根県各18件、静岡県15件、茨城県、新潟県各14件、愛知県、山口県各12件など30都府県から724件報告されている。遺伝子型別まで実施された229件では、2B型が212件と最も多く、1E型が15件で、1a型2件(1件はMRワクチン接種者から、1件はワクチン接種歴有・ワクチンの種類不明)検出されている(図2上)。
なお、2012年(第1週〜第52週)は兵庫県54件、神奈川県34件、大阪府32件、千葉県26件、埼玉県18件、愛知県12件、東京都10件、三重県9件、静岡県7件など24都府県から231件の風疹ウイルスの分離・検出が報告されている。遺伝子型別まで実施された168件では、2B型が132件と最も多く、1E型が35件で、1a型(ワクチンタイプ)1件はMRワクチン接種者から検出されている(図2下)。
麻疹疑い例の検査診断で、麻疹ウイルスが検出されず、風疹ウイルスが検出された例(IASR 34: 96-97, 97-98, 2013)も多く含まれている。また、急性脳炎患者1例(2B型)(IASR 33: 305-308, 2012)と先天性風疹症候群(CRS)患児6例(2B型3例、遺伝子型不明3例)(IASR 34: 95-96, 2013)からの検出も報告されている。また、タイ(2B型1例)、マレーシア(1E型1例)、マレーシア・インドネシア(遺伝子型不明1例)などへの渡航歴のある例も報告されている。
2012〜2013年の風疹ウイルスの分離・検出例は男性が720例、女性が228例と男性が多く、特に20〜40代男性が多い。女性では15〜29歳が多い(図3)。
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