IASR-logo
 
The topic of This Month Vol.35 No.12(No.418)

カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症

(IASR Vol. 35 p. 281- 282: 2014年12月号)

カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)感染症は、グラム陰性菌による感染症の治療において最も重要な抗菌薬であるメロペネムなどのカルバペネム系抗菌薬および広域β-ラクタム剤に対して耐性を示す大腸菌や肺炎桿菌などの腸内細菌科細菌による感染症の総称である。CREは主に感染防御機能の低下した患者や外科手術後の患者、抗菌薬を長期にわたって使用している患者などに感染症を起こす。健常者に感染症を起こすこともある。いずれも肺炎などの呼吸器感染症、尿路感染症、手術部位や軟部組織の感染症、医療器具関連血流感染症、敗血症、髄膜炎、その他多様な感染症を起こし、しばしば、院内感染の原因となる。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan