発生動向総覧
〈第12週コメント〉 3月27日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 299例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢4例
|
|
菌種:S. flexneri (B群)1例_感染地域:インド S. sonnei (D群)2例_感染地域:インド2例 不明1例_感染地域:東京都
|
腸管出血性大腸菌感染症10例(有症者9例、うちHUS 1例)
|
|
感染地域:国内10例 国内の感染地域:青森県3例*、東京都2例、岩手県1例、愛知県1例、福岡県1例、長崎県1例、不明1例 * 飲食店における食中毒(O157 VT2)を含む 年齢群:4歳(1例)、5歳(1例)、10代(1例)、20代(1例)、30代(4例)、60代(1例)、70代(1例) 血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(3例)、O157 VT2(3例)、O26 VT1(1例)、O121 VT2(1例)、O165 VT1・VT2(1例)、その他・不明(1例) 累積報告数:145例(有症者98例、うちHUS 7例.死亡なし)
|
腸チフス1例(感染地域:インド) パラチフス4例(感染地域:インド1例、カンボジア1例、ネパール1例、ミャンマー1例) |
4類感染症: |
E型肝炎4例
|
|
感染地域:北海道1例_感染源:羊の生肉 感染地域:埼玉県1例_感染源:不明 感染地域:東京都1例_感染源:レバー 感染地域:国内(都道府県不明)1例_感染源:不明
|
A型肝炎3例(感染地域:神奈川県1例、インド1例、グアム1例) コクシジオイデス症1例〔感染地域:米国(カリフォルニア州)〕 デング熱1例(感染地域:カンボジア) マラリア1例(熱帯熱_感染地域:シエラレオネ)
レジオネラ症13例(肺炎型12例、ポンティアック型1例)
|
|
感染地域:茨城県2例(ともに温泉)、東京都2例、福島県1例(温泉)、神奈川県1例(温泉)、富山県1例、静岡県1例、愛知県1例、兵庫県1例、山口県1例、鹿児島県1例(温泉)、国内(都道府県不明)1例 年齢群:50代(3例)、60代(2例)、70代(4例)、80代(4例)
|
|
5類感染症: |
アメーバ赤痢8例(腸管アメーバ症8例) |
|
感染地域:東京都2例、大阪府1例、国内(都道府県不明)4例、国内・国外不明1例 感染経路:性的接触3例(異性間2例、同性間1例)、不明5例
|
ウイルス性肝炎2例 |
|
B型1例_感染経路:不明 C型1例_感染経路:不明
|
急性脳炎5例 |
|
ロタウイルス1例_年齢群:2歳 単純ヘルペスウイルス1例_年齢群:50代 病原体不明3例_年齢群:0歳(1例)、3歳(1例)、10代(1例)
|
クロイツフェルト・ヤコブ病1例(孤発性プリオン病古典型)
後天性免疫不全症候群11例(AIDS 5例、無症候6例) |
|
感染地域:国内8例、中国1例、不明2例 感染経路:性的接触9例(異性間1例、同性間8例)、不明2例
|
髄膜炎菌性髄膜炎2例 |
|
感染地域:神奈川県1例、大阪府1例 年齢群:10代(1例)、60代(1例)
|
梅毒12例(早期顕症I期4例、早期顕症II期3例、無症候5例) 破傷風2例〔年齢群:70代(1例)、80代(1例)〕
風しん292例(検査診断例203例、臨床診断例89例) |
|
感染地域:東京都73例、神奈川県35例、大阪府23例、兵庫県22例、埼玉県14例、千葉県13例、鹿児島県10例、茨城県7例、静岡県6例、愛知県4例、滋賀県3例、熊本県3例、三重県2例、福岡県2例、北海道1例、栃木県1例、群馬県1例、新潟県1例、京都府1例、岡山県1例、広島県1例、長崎県1例、宮崎県1例、国内(都道府県不明)66例 年齢群:0歳(1例)、2歳(2例)、5~9歳(2例)、10~14歳(8例)、15~19歳(17例)、20~24歳(33例)、25~29歳(38例)、30~34歳(50例)、35~39歳(49例)、40代(61例)、50代(26例)、60代(4例)、70代(1例) 累積報告数:2,418例(検査診断例1,839例、臨床診断例579例)
|
麻しん8例〔麻しん(検査診断例2例、臨床診断例5例)、修飾麻しん(検査診断例1例)〕
|
|
感染地域:神奈川県2例、千葉県1例、東京都1例、滋賀県1例、大阪府1例、愛媛県1例、国内(都道府県不明)1例 年齢群:1歳(1例)、15~19歳(1例)、20~24歳(1例)、25~29歳(1例)、30~34歳(1例)、35~39歳(1例)、40代(1例)、60代(1例) 累積報告数:73例〔麻しん(検査診断例23例、臨床診断例34例)、修飾麻しん(検査診断例16例)〕
|
(補)2012年第12週から2013年第11週までに診断されたものの報告遅れとして、コクシジオイデス症1例〔感染地域:米国(カリフォルニア州)_感染源:塵埃感染〕、ライム病1例(感染地域:新潟県)、急性脳炎9例〔インフルエンザウイルスA型1例_年齢群:6歳.ヒトヘルペスウイルス6型1例_年齢群:0歳.コクサッキーウイルスB3型1例_年齢群:0歳(死亡).ロタウイルス1例_年齢群:4歳.風しんウイルス1例_年齢群:40代.RSウイルス1例_年齢群:2歳.アデノウイルス54型1例_年齢群:1歳.病原体不明2例_年齢群:35~39歳(1例)、50代(1例)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症5例〔5歳(1例.死亡)、50代(2例)、70代(2例)〕などの報告があった。
|
|
◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ:定点当たり報告数は第5週以降減少が続いている。都道府県別では石川県(18.63)、愛知県(18.30)、山口県(17.09)、岐阜県(16.16)、宮崎県(14.46)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は814例と第9週以降減少が続いている。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約77%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では佐賀県(1.04)、福岡県(0.75)、宮崎県(0.67)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では石川県(7.34)、富山県(4.62)、山形県(4.03)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では大分県(15.81)、島根県(14.39)、福井県(12.73)が多い。水痘の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では宮崎県(2.86)、沖縄県(2.68)、山口県(2.60)が多い。手足口病の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(1.35)、島根県(1.09)、福岡県(1.08)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では富山県(0.62)、新潟県(0.30)、宮城県(0.16)が多い。百日咳の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では福島県(0.07)、群馬県(0.05)、新潟県(0.05)、大阪府(0.05)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は増加した。都道府県別では長崎県(0.32)、富山県(0.10)、沖縄県(0.09)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では福井県(1.41)、秋田県(0.89)、岩手県(0.75)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では福島県(4.29)、青森県(1.83)、宮城県(1.58)が多い。
|