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アメーバ性虫垂炎

(IASR Vol. 37 p.245-246: 2016年12月号)

急性虫垂炎は,虫垂根部が糞石や腫瘍などで閉塞し,虫垂内圧が上昇し,虫垂壁の浮腫から虫垂内での腸内細菌の異常増殖をきたして発症するとされているが,閉塞がみられない症例も多く,病原体の直接的な侵襲も発症機序と考えられている1)。一方,急性虫垂炎患者の切除虫垂から赤痢アメーバが検出される「アメーバ性虫垂炎」が報告されてきており,診断の難しさや合併症の多さなどから注目を集め始めている2-4)

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