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感染症発生動向調査における急性弛緩性麻痺報告例のまとめ

(IASR Vol. 41 p23-25: 2020年2月号)

背 景

2014年に北米, 2015年に日本において脊髄の画像異常所見を伴う急性弛緩性麻痺(acute flaccid paralysis: AFP)症状を有する患者が複数報告され1), 急性弛緩性脊髄炎(acute flaccid myelitis: AFM)の名称が提唱された2)。このAFMの疫学情報を把握する必要性が指摘されるようになったこと, また従来から世界保健機関(World Health Organization: WHO)より求められていたポリオ対策の一環として, 2018年5月1日から「急性弛緩性麻痺(急性灰白髄炎を除く。)」が5類感染症(全数把握疾患)に追加された。本稿では5類感染症のAFPとして届出された症例と, そのうちAFMが疑われる症例の疫学についてまとめた。

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