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AFP症例の病原体診断には「周到な準備」と「現場の連携」が不可欠である-非流行期に診断されたEV-D68関連AFM症例の検討から-

(IASR Vol. 41 p29-30: 2020年2月号)

はじめに

急性弛緩性脊髄炎(AFM)は急性弛緩性麻痺(AFP)の1つでありウイルス感染を契機に急激に発症する脊髄炎である。小児に好発し, 多くは神経学的後遺症を残す1)。原因病原体検出には急性期の適切な検体採取が不可欠であるが, 臨床の現場ではしばしば困難であり検出率は高くない。本稿ではAFMの病原体診断を確実に行うための重要な点を述べる。

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