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東京都内のインフルエンザ病原体定点医療機関から搬入された臨床検体におけるインフルエンザウイルスおよびSARS-CoV-2の検出状況(2022年度)

(IASR Vol. 44 168-169: 2023年11月号)
 

季節性インフルエンザウイルスは, 冬季を中心に流行する急性呼吸器疾患の原因となる病原体の1つである。2020年に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが始まって以降, 東京都では2020/21, 2021/22シーズンのインフルエンザの患者はほとんど報告されなかった。しかしながら, COVID-19対策の様々な規制緩和もあり, 人々の移動が活発になるにつれてインフルエンザ患者の発生も報告されるようになった1)。2022/23シーズンに入ると, 3シーズンぶりにインフルエンザの発生・流行が報告され, 陽性数と検査陽性率がともに増加し, 東京都では2023年2月2日に「流行注意報」を発出した。

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