感染症発生動向調査における梅毒届出数は, 2011年より増加が続いていたが, 2021年以降はより顕著に増加している(図1)1)。2022年の年間暫定届出数は13,258例となり, 1999年の感染症法施行以降初めて10,000例を上回った。さらに2023年も, 第1~39週(2023年1月2日~10月1日)に診断された暫定届出数は既に11,260例に達した(2023年10月4日時点)2)。これは, 前年同期間の9,312例(2022年10月5日時点)の1.2倍であり, その増加は前年をしのぐ勢いである。