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COVID-19サーベイランスの定点化以降の週報での情報還元について

(IASR Vol. 44 p102-103: 2023年7月号)
 

新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)および自治体公表情報を用いて, これまで国立感染症研究所は新型コロナウイルス感染症サーベイランス週報(以下, 週報)1)として2021年第41週~2023年第18週まで還元してきた。2022年9月26日より全国で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の全数届出が見直されたのを経て2), 2023年5月8日に感染症法上の位置付けが5類感染症へ変更され, 全国約5,000カ所のインフルエンザ/COVID-19定点において発生動向を把握している。5類感染症へ変更後も流行動態の把握, 新規入院患者や重症者の発生動向, 変異株の発生動向など, 継続して評価すべき項目は変わらないと考えられ, 感染症発生動向調査週報(IDWR)に加えて週報を発行している(https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2484-idsc/12015-covid19-surveillance-report.html)。定点移行後の週報では, 発生動向を把握するためにHER-SYSに代わって感染症サーベイランスシステムおよび医療機関等情報支援システム(G-MIS)のデータを, ゲノムサーベイランスデータとともに用いている。G-MISとは, 病院や診療所が医療資源の確保状況や施設の稼働状況を登録して一元的・リアルタイムにモニタリングするシステムであり, 2023年5月9日現在, 約53,000の医療機関が登録されている3)

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