ギラン・バレー症候群(Guillain-Barré syndrome: GBS)は、上気道感染や消化器感染などの先行感染やイベント(予防接種、外傷、手術など)に続発する免疫異常を原因とする末梢神経系の自己免疫性の炎症性脱髄性疾患である。急速に進行する運動麻痺を主症状とする。多くの症例では発症から数週間後に症状が軽快するが、呼吸筋麻痺の進行等により数%が死亡する1)。GBSの先行感染の病原体としては、カンピロバクター、特にCampylobacter jejuni(C. jejuni)が最も多いと報告されている2)。