国立感染症研究所

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レプトスピラ症 2007年1月~2016年4月

(IASR Vol. 37 p. 103-105: 2016年6月号)

レプトスピラ症はレプトスピラ属細菌(Leptospira spp.)による人獣共通感染症である(IASR 29: 5-7, 2008)。レプトスピラは, 齧歯類を中心とした多くの哺乳動物の尿細管に定着し, 尿中へと排出される。ヒトは, レプトスピラ保菌動物の尿との直接的な接触, あるいは尿に汚染された水や土壌との接触により経皮的または経粘膜的に感染し, 時には汚染された飲食物の摂取により感染することもある。レプトスピラ症は急性熱性疾患で, 3~14日の潜伏期間ののち, 突然の悪寒, 発熱で発症する。感冒様の軽症型から, 黄疸, 出血,  腎不全を伴う重症型(ワイル病)までその臨床症状は多彩である。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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