日本の梅毒症例の動向について
Notification Trends Among Syphilis Cases in Japan
国立感染症研究所 感染症疫学センター・細菌第一部
2019年1月7日現在
(更新日:2019年1月22日)
■ 本サイトの目的
感染症発生動向調査により収集されている日本の梅毒症例のデータを適時に還元することがこのサイトの目的です。
■ 感染症発生動向調査で届出られた梅毒の概要 (2019年1月7日現在)
感染症発生動向調査において、2018年第52週までに届出られた梅毒の都道府県別、性別・年齢群別、病型別の情報を還元する。2018年第4四半期(第40週~52週:以下、診断週)の届出数は1724例*で、昨年同時期(1471例)の届出数を上回った。東京都においては、2018年第4四半期の届出数も400例を超え、2017年第4四半期を上回っており減少は認められなかった。大阪府では、2016 年第 4 四半期から 2018 年第 2 四半期まで、届出数が継続して増加していたが、2018 年第3、第4四半期は連続して微減した。ただし、大阪府でも届出数の多い状況が続いており、2018年第4四半期の人口当たり届出数は東京とほぼ同程度であった。年齢分布として、男性は依然として20代から40代の幅広い年齢層から届出られており、女性は20代前半に多かった。また、男性においては、2016年、2017年のそれぞれの第4四半期と同様に、40代前半が多かった。15~19歳の女性においては、2018年の第2、第3、第4四半期いずれも50例以上の届出があった。病型は、感染早期の患者動向を反映する感染性の高い早期顕症梅毒が、継続して男女共に多く届出られていた。男性異性間においては、継続して早期顕症I期が半分以上を占めていた。一方、女性異性間、男性同性間においては、共に継続して無症候の割合が高く、それぞれの早期顕症I期を上回った。男性同性間においては、2018年第1四半期以降継続して微増した。また、東京都においては、男性同性間の届出数は、2018年第4四半期は100例を超え、2017年第4四半期、2018年第3四半期を共に上回った。地域的な流行も考慮しながら、梅毒の発生動向について引き続き注視する必要がある。また、早期発見、早期検査、早期治療が重要である。
第1四半期:第1週~13週
第2四半期:第14週~26週
第3四半期:第27週~39週
第4四半期:第40週~52週
詳細な情報については以下の資料を参照ください。
掲載日 | |
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2019年1月22日 | |
2018年10月29日 | |
2018年7月27日 | |
2018年4月27日 | |
2018年1月31日 | |
2017年10月31日 | |
2017年7月28日 | |
2017年5月23日* |
(次回更新予定 2019年4月)
記述に誤りがありましたので、下記の通り訂正させて頂きました。
誤) | 表3.の55~59歳[(2016年第14~26週:男33例、女6 例)、(2016年第27~39週:男56例)、(2016年第40~52週:29例、女2例)] |
正) | 表3.の55~59歳[(2016年第14~26週:男43例、女7例)、(2016年第27~39週:男66例)、(2016年第40~52週:男41例、女3例)] |