(掲載日 2015/5/26 更新日 2015/6/18) (IASR Vol. 36 p. 143-145: 2015年7月号)
はじめに
水痘は水痘帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus: 以下、VZVという。)の初感染によって発症し、小児では一般に軽症であるが、多数の合併症が存在することや、将来の帯状疱疹の発症リスクなどもあり、決して軽症疾患と侮ることはできないウイルス感染症である。重症のハイリスク者として15歳以上、乳児期後半、免疫不全患者、妊婦等が挙げられている。また、冬から春を中心に毎年流行がみられてきた。