3.感染後の経過

 

 HBVの感染形態には持続感染と一過性感染があります1-4)。持続感染した場合、肝硬変・肝がんに進行することもあります(図1)。世界中の原発性肝がんの6080%HBVによると推計されています1)。一過性感染の主な感染経路は輸血などの医療処置、感染者とのカミソリ等の共用、感染者との性行為など、持続感染はHBVに感染している母親からの垂直感染、小児期の水平感染などが挙げられますが、我が国では現在、輸血用血液のスクリーニングにより輸血による感染は激減しています。

 

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