7.日本のB型肝炎対策

 

 

 

日本では、1972年から輸血・血液製剤用血液のB型肝炎スクリーニングが開始されました81986年から母子感染防止事業が実施され、垂直感染によるHBV無症候性キャリアの発生は減少しました9, 10)。しかしながら、対象児童の10%で予防処置の脱落または胎内感染によると見られる無症候性キャリア化が報告されています11)。また、現在の日本の急性B型肝炎患者の年齢を見ると14歳以下の小児、又は70歳以上の高年齢層の報告数が少ない8)。以上のことから、今後のB型肝炎対策は母子感染予防処置の徹底と水平感染、特に性交感染対策の強化が肝要であると思われます。

 

 

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