HBVは感染後肝細胞で増殖し、その後宿主の免疫応答で肝細胞ごと排除される。この時、肝細胞が破壊されることによって肝炎症状を呈する4)。
近年は遺伝子型(A〜H型)で分類されるが、遺伝子型分類のほかに抗原性の違いに基づいた血清型分類(主要サブタイプadr、adw、ayr、ayw)もある6, 13)。異なる血清型間で交差免疫が成立することがチンパンジーで観察されている14)。遺伝子型と血清型の相関と各タイプの常在地域を表2に示した13)。
HBVは血液と共存した状態であれば体外で少なくとも1週間は感染性を保つ1)ことが知られており、。不活化の条件は、次亜塩素酸処理(500mg遊離塩素/ l)10分、2%グルタールアルデヒド処理室温5分、98℃2分加熱、UV滅菌、オートクレーブ処理(121℃20分)、乾熱滅菌(160℃1時間)などである。