発生動向総覧 〈第3週コメント〉 1月23日集計分
◆全数報告の感染症
注意:これは当該週に診断された報告症例の集計です。しかし、迅速に情報還元するために期日を決めて集計を行いますので、当該週に診断された症例の報告が集計の期日以降に届くこともあります。それらについては一部を除いて発生動向総覧では扱いませんが、翌週あるいはそれ以降に、巻末の表の累積数に加えられることになります。
*感染経路、感染原因、感染地域については、確定あるいは推定として記載されていたものを示します。
1類感染症: |
報告なし |
2類感染症: |
結核 276例 |
3類感染症: |
細菌性赤痢3例
|
|
菌種:S. flexneri (B群)2例_感染地域:インド2例 S. sonnei (D群)1例_感染地域:愛知県
|
腸管出血性大腸菌感染症9例(有症者5例、うちHUS なし) |
|
感染地域:国内8例、フランス1例 国内の感染地域:広島県3例、青森県1例、秋田県1例、千葉県1例、京都府1例、不明1例 年齢群:10代(3例)、20代(2例)、30代(1例)、40代(3例) 血清型・毒素型:O157 VT1・VT2(4例)、O157 VT2(2例)、O91 VT1(1例)、O142 VT1(1例)、O157 VT1(1例) 累積報告数:24例(有症者15例、うちHUS 1例.死亡なし)
|
腸チフス1例(感染地域:フィリピン) |
4類感染症: |
A型肝炎1例(感染地域:ブラジル) つつが虫病3例(感染地域:鹿児島県2例、愛知県1例)
デング熱4例(デング熱3例、デング出血熱1例)
|
|
感染地域:フィリピン2例、インドネシア1例、ケニア/ タンザニア1例
|
マラリア2例
|
|
三日熱1例_感染地域:インド 熱帯熱1例_感染地域:タンザニア
|
レジオネラ症12例(肺炎型11例、ポンティアック型1例.うち1例死亡)
|
|
感染地域:愛知県2例、宮城県1例、茨城県1例、栃木県1例、東京都1例、静岡県1例(温泉)、大阪府1例、岡山県1例、福岡県1例、国内(都道府県不明)2例 年齢群:40代(1例)、50代(1例)、60代(2例)、70代(2例)、80代(4例)、90代以上(2例)
|
|
5類感染症: |
アメーバ赤痢17例(腸管アメーバ症13例、腸管外アメーバ症4例) |
|
感染地域:東京都2例、岩手県1例、宮城県1例、茨城県1例、千葉県1例、滋賀県1例、香川県1例、国内(都道府県不明)5例、神奈川県/台湾1例、台湾1例、米国1例、国内・国外不明1例 感染経路:性的接触3例(異性間2例、異性間・同性間不明1例)、経口感染1例、経口感染/性的接触(異性間)1例、不明12例
|
ウイルス性肝炎2例 |
|
B型2例_感染経路:性的接触2例(異性間1例、異性間・同性間不明1例)
|
急性脳炎5例 |
|
インフルエンザウイルスA型3例_年齢群:4歳(1例)、5歳(2例) インフルエンザウイルス型不明1例_年齢群:7歳 ロタウイルス1例_年齢群:7歳
|
劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例 |
|
年齢群:70代(1例)、80代(1例)
|
後天性免疫不全症候群11例(無症候11例) |
|
感染地域:国内11例 感染経路:性的接触11例(同性間10例、異性/同性間1例)
|
梅毒14例(早期顕症I期3例、早期顕症II期1例、先天梅毒1例、無症候9例)
バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例 |
|
遺伝子型:不明_菌検出検体:尿
|
風しん44例(検査診断例35例、臨床診断例9例) |
|
感染地域:東京都14例、埼玉県5例、神奈川県3例、福岡県3例、大阪府2例、長野県1例、愛知県1例、宮崎県1例、国内(都道府県不明)14例 年齢群:4歳(1例)、5~9歳(1例)、10~14歳(2例)、15~19歳(1例)、20~24歳(3例)、25~29歳(8例)、30~34歳(9例)、35~39歳(13例)、40代(5例)、50代(1例) 累積報告数:154例(検査診断例120例、臨床診断例34例)
|
麻しん6例〔麻しん(検査診断例1例、臨床診断例2例)、修飾麻しん(検査診断例3例)〕
|
|
感染地域:埼玉県1例、千葉県1例、東京都1例、神奈川県1例、国内(都道府県不明)2例 年齢群:0歳(1例)、2歳(1例)、4歳(1例)、20~24歳(1例)、30~34歳(1例)、35~39歳(1例) 累積報告数:10例〔麻しん(検査診断例1例、臨床診断例4例)、修飾麻しん(検査診断例5例)〕
|
(補)他にマラリア1例の報告があったが削除予定。また、2013年第2週までに診断されたものの報告遅れとして、細菌性赤痢1例〔菌種:S. sonnei (D群)_感染地域:インド〕、パラチフス1例(感染地域:ミャンマー)、E型肝炎1例(感染地域:東京都_感染源:不明)、エキノコックス症3例(多包条虫3例_感染地域:北海道3例)、チクングニア熱1例(感染地域:フィリピン)、マラリア1例(熱帯熱_感染地域:タンザニア)、急性脳炎3例〔インフルエンザウイルスA型1例_年齢群:20代.病原体不明2例_年齢群:1歳(1例)、3歳(1例)〕、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例〔40代(1例)、70代(1例)〕、バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例(遺伝子型:VanC 1例_菌検出検体:血液.遺伝子型:不明1例_菌検出検体:胸水)などの報告があった。
|
|
◆定点把握の対象となる5類感染症(週報対象のもの)
全国の指定された医療機関(定点)から報告され、疾患により小児科定点(約3,000 カ所)、インフルエンザ(小児科・内科)定点(約5,000 カ所)、眼科定点(約600 カ所)、基幹定点(約500 カ所)に分かれています。また、定点当たり報告数は、報告数/定点医療機関数です。
インフルエンザ:定点当たり報告数は第43週以降増加が続いている。都道府県別では福島県(38.63)、茨城県(36.18)、群馬県(35.66)、長崎県(34.50)、千葉県(34.17)が多い。
小児科定点報告疾患:RSウイルス感染症の報告数は1,663例と減少した。年齢別では1歳以下の報告数が全体の約77%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では宮崎県(1.14)、鹿児島県(0.58)、熊本県(0.52)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では石川県(4.62)、富山県(4.38)、山形県(3.50)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では宮崎県(14.67)、熊本県(13.04)、高知県(11.37)が多い。水痘の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(2.38)、鹿児島県(2.18)、福岡県(2.02)が多い。手足口病の定点当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別では福岡県(1.13)、熊本県(0.90)、沖縄県(0.71)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では岩手県(0.58)、富山県(0.24)、長野県(0.17)が多い。百日咳の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(0.09)、石川県(0.07)、佐賀県(0.05)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は減少した。都道府県別では長崎県(0.23)、宮城県(0.10)、福井県(0.09)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では岩手県(0.88)、山形県(0.77)、福井県(0.73)が多い。
基幹定点報告疾患:マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では福島県(2.43)、青森県(2.33)、宮城県(2.00)が多い。
|