国立感染症研究所

掲載日:2021年11月18日

第59回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年11月17日、厚生労働省)の報告による、我が国における新型コロナウイルス感染症の状況等についてお知らせいたします(第59回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード 資料1)。

英語版(準備中)

感染状況について

全国の新規感染者数(報告日別)は、今週先週比が0.87と減少が継続し、直近の1週間では10万人あたり約1と、昨年の夏以降で最も低い水準が続いている。また、新規感染者数の減少に伴い、療養者数、重症者数や死亡者数も減少が続いている。

新規感染者数の年代別割合では、60代以上が2割弱まで上昇する一方、10代以下が2割程度で横ばいが続いている。

実効再生産数:
全国的には、直近(10/31時点)で0.84と1を下回る水準が続き、首都圏では0.96、関西圏では0.80となっている。

今後の見通しと必要な対策

  • 全国的に新規感染者数は非常に低い水準となっているが、感染伝播は継続している。一部の地域では、夜間の滞留人口の増加が続くほか、飲食店や施設等でのクラスターの発生や感染経路不明事案の散発的な発生による一時的な増加傾向が見られるが、継続的な増加傾向を示す地域はない。今後、年末に向けて気温が低下し、屋内での活動が増えるとともに、忘年会、クリスマスやお正月休み等の恒例行事により、さらに社会経済活動の活発化が想定される。今後の感染再拡大も見据え、現在の低い水準の感染状況を維持していくことが重要。
  • ワクチンの2回接種完了者は全国民の約75%となり、12~19歳でも7割超が1回接種済となった。接種率をさらに高めるため、未接種者へのワクチン接種を進めることも必要であり、自治体においては、ワクチン接種に至っていない方への情報提供を進めることが求められる。あわせて、12月からの追加接種に向けた準備を進めていくことも必要。 一方で、ワクチン接種が先行する諸外国において、中和抗体価の低下等によるブレークスルー感染や大幅な規制緩和の中でのリバウンドが発生している状況もあることから、対策の緩和を進める際には留意が必要。また、新たな変異株の発生動向についても、引き続き、注視していくことが必要。
  • 低い水準ではあるが感染伝播が継続している状況を踏まえ、ワクチン接種者も含め、マスクの正しい着用、手指衛生、ゼロ密や換気といった基本的な感染対策の徹底について、引き続き、市民や事業者の方々にご協力いただくことが必要。また、少しでも体調が悪ければ検査・受診を行うことが求められる。飲食の際に、一定のリスクの高い状況が重なると集団感染に繋がる恐れもあることを踏まえ、第三者認証適用店を選び、飲食時以外はマスクを着用することが利用者に求められる。
  • 11月8日のコロナ分科会で示された新たなレベル分類について、各自治体では、予測ツール及びその他の指標を基に推計される一定期間後の必要病床数について、これまでの感染拡大時のデータ等を用いた検討が求められる。
  • 11月12日に決定した「次の感染拡大に向けた安心確保のための取組の全体像」に基づき、ワクチン、検査、治療薬等の普及による予防、発見から早期治療までの流れをさらに強化するとともに、次の感染拡大に備えた医療提供体制・公衆衛生体制の強化を進めることにより、感染リスクを引き下げながら経済社会活動の継続を可能とする新たな日常の実現を図ることが求められる。
  • その際、11月16日のコロナ分科会で示されたワクチン・検査パッケージの活用により、将来の緊急事態措置やまん延防止等重点措置等の下においても、飲食やイベント、人の移動等の各分野における行動制限の緩和を可能とすることとされているが、ワクチン接種済者でも感染する可能性があることや、ワクチン接種済者からワクチン未接種者への感染等の可能性が完全に排除されていないことにも留意することが必要。

 

感染状況分析・評価グラフ等 

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan

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