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梅毒

(IASR Vol. 41 p1-3: 2020年1月号)

背 景

梅毒は梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum sub-species pallidum: T. pallidum)を原因とする細菌感染症である。T. pallidumは直径0.1-0.2μm, 長さ6-20μmのらせん状である。活発な運動性を有し, 染色法や暗視野顕微鏡で観察できる。試験管内培養ができないため, 病原性の機構はほとんど解明されていない。トレポネーマは性感染症を起こさない種や亜種があるが, 最近T. pallidum subspecies endemicumによる感染症が, 性感染症として国内で初めて報告された(本号4ページ)。

Copyright 1998 National Institute of Infectious Diseases, Japan