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DPTワクチン4回接種から約4年後の兄が感染源と考えられた百日咳乳児例

(IASR Vol. 38 p.30: 2017年2月号)

はじめに

百日咳は, 母親から百日咳に対する移行抗体を十分に得られなかったワクチン未接種の新生児や乳幼児が罹患すると重症化する場合がある。百日咳を含むワクチンの乳児への定期接種開始とその接種率の上昇から, 最近では小児よりも成人の報告数が増加している。成人発症者は症状が非典型で診断に至るまで時間がかかるため, 周囲への感染源となっている点が注目されている。今回我々はDPTワクチン4回接種から約4年後の兄が感染源と考えられた百日咳乳児例を経験したので報告する。

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