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2021年の世界のインフルエンザ流行状況について

(IASR Vol. 42 p259-261: 2021年11月号)

 

 2019年12月, 中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)はあっという間に世界中に拡がり, 2020年3月11日にCOVID-19のパンデミックが宣言された。2020年においては, COVID-19の世界中への拡がりとは反対に, インフルエンザを含む多くの感染症で感染者数の減少がみられた。その結果, 2019/20シーズンの北半球のインフルエンザの流行に続く2020シーズンの南半球での流行は大変小さいものであった1)。本項では, COVID-19の流行後初めての冬を越した2020/21シーズンにおけるインフルエンザの流行について概説する。

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